商社に勤めていた頃のことである。競合他社の営業に比べてかなり広い範囲を担当していた。もちろん、それなりに仕事はこなしていると自負していたが、あるスーパーの現場責任者から「お前なんかだめだ。」と何回も言われた。ほとんど御用聞きの状態で通り越さなければならなかったのである。
他社の営業はそんな広い範囲をカバーしていなかったらしい。スーパーの陳列やら、自社製品を並べたりして手伝ってくる。
私の場合は
長野市の外側のエリアをすべてカバーしていた他に、北は飯山又は木島平、時として野沢温泉までを一日で、もう一日は須坂市の一部から現在の篠ノ井、松代までカバーしたことになる。何回も「だめだ。だめだ。」と言われるので休日の二時間くらい手伝いに行くことで解決したが毎週いったわけじゃない。「だめだといわれるのでつい来たくなる。案外へそ曲がりにできているのでよろしくお願いします。」といいながら、・・・・。
月二回くらいマネキンといわれる女性販売員(会社と契約していた販売促進員)を振り向けて対応した。彼女たちが行っているときはいく必要がない。
それ以後は「だめだ。」と言わなくなったけれど、単なる批判ととるかアドバイスととるかは受け取る人の感性の問題だろう。
その頃、私のアパートから妹を
長野市の高校へ行かせていた(寝坊しなくて済むということのほかに食事の課題が解決できるじゃないか。)ので食材などは行ったついでに買ってくればよかった。今にして思えば、この行為が案外認められたのかもしれないけれど、・・・・。お得意さんのポケットにわずかばかりのポケットマネーを投げ込んでくるということになるが、賄賂という性格のものではない。その後、エルマー・ホイラーの書籍を紐解くと同じようなことが記載されていた。
今でもすべてのお得意さんじゃないけれど、この教訓は実行している。完璧にはなっていないけれどギブアンドテークの精神である。
それ以前に、何人かの先輩たちから「お前、ほめたり、おだてたりする人より、耳障りなことでも言ってくれる人と付き合うようにしろ。」「お前の分を上げてくれるかもしれないぞ。」とアドバイスされていたことを忠実に実行したまでのことである。
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