新しいおうちでの生活は本当にキラキラと輝いていた。
弟のところの子供と遊ぶときは、しばらく外遊びに徹底した。
ディズニーランドとかレゴランドとかチームラボとか。
その間に弟が偵察に来ることを恐れて、わたしは少しの荷物を実家に残していた。
新しく、セミシングルの小さなベッドを買い、いらない寝具を並べ、もう着ない洋服をこれでもかと壁にかけておいた。
わたしは壁に服をかけっぱなしにするタイプではないけれどそんなことモラもポチも気づかないと思った。
クローゼットは空っぽである。
部屋に入られたらアウト。
チビたちが遊びにきた時に、いつものように侵入されては困ると思い、入りにくくしておいた。
幸い、不在がバレることはなかった。
モラが数回上京したけれど、その際には冷蔵庫にせっせと食料をつめ、エアコンをつけっぱなしにし、お風呂をためては流し、溜めては流しを繰り返した。
完全撤退まではこの状況を死守しなければ計画はパァになってしまう。
そんなある日、モラからLINEが。
ガス代が安いようですが
家にいますか?
心配です
あぁ、恐ろしい、、、、
毎月変わらないはずなのに、電気代が高いって電話してきてブチギレてきたこともあったから、またテキトーなこと言ってるのかなとも思ったけど、今回ばかりはたまたま見たのだろう。
少し心臓がキュキュっとなった。
ここでバレては、これまでの計画が、、、、、