讃岐の善通寺は弘法大師が生まれた地として知られる大寺院です。平地に広い境内を持つ寺院には五重塔と金堂がある東院と弘法大師の生誕の地とされる西院があります。南向きに建つ金堂を中心とした東院に対して、西院の御影堂は東を向いていて、東院の金堂前から西に続く長い参道の奥にあります。境内の案内図を見ると東院の中門から一度出て、橋を渡って仁王門をくぐると西院になります。御影堂までは回廊が続いています。西院の仁王門に掲げられた扁額に記されているのが遍昭金剛閣という文字です。遍昭金剛とはどういう意味なのか、調べてみると、遍照金剛とは大日如来のことで、空海が唐に留学し、真言密教を極めた時の灌頂名だとありました。真言宗で「南無大師遍照金剛」ととなえるのはそのためです。すると、仁王門に掲げられた「遍照金剛閣」は大日如来=弘法大師の閣となりますが、その門の内部には仁王様が祀られていますので、仁王門の奥の御影堂を示しているのでしょうか。聖域の入り口を守る仁王の別名は金剛力士であり、同じく金剛という表現が出てきます。
30秒の心象風景23859・遍照金剛閣~善通寺~
https://youtu.be/q4EwQIESsUU
30秒の心象風景23859・遍照金剛閣~善通寺~
https://youtu.be/q4EwQIESsUU