「薬研堀(やげんぼり)の猫」
わたしは、川岸の船着き場のようなところにいる。
誰かが、舟から一匹の茶色い猫をつれだしてきて、その猫の来歴を語っているのが聞こえた。わたしに聞こえよがしに話しているような感じた。なにか時代がちがっていて、江戸時代の船着き場のような雰囲気もする。
その猫は、眠りこんだ拍子に、茶筒(ママ)に姿がかわってしまったので、そのままここまでつれてこられたという。いままでねむっていたのはほんとうらしく、猫は、きょとんとしていた。
薬研堀は大きな桟橋で、平べったいフェリーが客たちをまっていた。桟橋の左側からのれば船の屋根にでる。右からだと船室におりられる。薬研堀は魔術をかけられる場所らしい。2011.6.7朝の夢
目覚めたときに、メモをとったままであるので、自分でも謎のような、説明のつかない文脈もある。薬研堀の猫という言葉だけが気になっている。