生息場所として怪しいとにらんだのは物置の付近である。
近くのつるバラの根元が掘り返されていて、穴を掘って埋めておいたはずの発酵油粕などの肥料が消えているのを見つけた。
ネズ公が餌にしているらしい。
ならばと、このつるバラに向かうであろう道筋と物置の周辺数か所に殺鼠剤の入ったトレーを4個置いてみた。
駆除剤の注意書きにはこまごまと指示が書かれてあって、わざとネズミの好みそうな餌を巻いておいてそれに慣れさせたうえで駆除剤を使うと効果的、とあるがそんな悠長なことはしていられない。
餌付けなどしている暇はない。
とにかく置いてみて、1、2時間経って見に行ったところ、ピンク色した毒々しい駆除剤の粒が一部で散乱しているのを見つけた。
さてはネズミが食べ散らかしたに違いない。
確認するため、家の中に戻って5、6メートル離れたところから影が映らないようにして見ていたら、間抜けというか、がっついているというのか、物置の下から顔をのぞかせてトレーの中に頭を突っ込んで一生懸命食べたり、咥えて物置の下に運んだりしている。
餌付の必要などなかったのである。速攻である。春とはいえまだ寒く、食べ物が少なくて飢えているかのようである。
それともネズ公なんてこんなもので、いつもガツガツしているものなのか。
携帯電話のカメラで“犯行写真”も撮った。動かぬ証拠である。
この駆除剤は一口食べただけで効果てきめんと注意書きはうたっている。
しかし、すぐにコロリと死ぬわけではないらしい。3日から1週間すると死ぬんだそうな。
体内でじわじわ影響を与えるらしい。恐ろしいことである。
この後しばらくして、別件の用事で物置の中から物を取り出そうとして近づいたところ、間抜けなネズミは食事に夢中だったと見えて、こちらが物置に近づくまで気付かず、1メートルくらいに接近して初めて気付くありさまで、猛然と物置の下に隠れた。
案外、危機管理ができていないんじゃないか。
こちらが物置の中をごそごそやっていると、眼の端に何か動くものが写り、それが隣家との境の大谷石の水抜きの穴に逃げ込むのをしかと目撃した。
辺りに目をやると厚手の板の切れ端が目にとまった。こいつを水抜きの穴に立てかけ、手前に杭を打ち込んで動かないようにしておいた。
外へは出られないはずである。
放っておいても1週間ほどでお陀仏になるんだろうが、このほうが手っ取り早いではないか。
そうして家に入って件の水抜きの方を見たところ、何と別のネズミが穴のあったところに近づいて、中に入ろうとするが板に阻まれて物置の下に戻って行くくではないか !
ネズミ一家は一体何匹いるのか。
しばらく観察が欠かせない。
思えば、ネズ公の被害は今年初めてである。それ以前はなかった。
去年までは、春に備えて肥料を鋤き込み、苗を植え付けたわが家の庭を野良ネコや飼い猫がトイレ代わりにするという、けしからん行為に頭を悩ませてきたんである。
近くの山に分け入って笹を大量に刈り取ってきて、葉を落として竹矢来のように組んで猫に入らせないようにしたり、金網で囲ったり。美観は損ねるし、随分と面倒でもあった。
野良ネコは駆除されたらしく、しつけの悪い飼い猫を養っていた一家も引っ越し、ようやく平穏が訪れたかと喜んだ矢先のネズ公騒動である。
世の中はままならないものである。
犬や猫を飼って集団的自衛権を行使して対抗するつもりはないし、あくまで個別的自衛権で粘り強く対処して行くとしよう。
ね、アベちゃん !
携帯電話の望遠機能を使っておぞましいネズ公の姿をとらえた。下はさらに拡大したところ
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