平方録

災厄は忘れたころに…

昨日未明まで雨が降り続いていた。全国的には高気圧に覆われていて晴れ。雨は神奈川や静岡の太平洋岸のごく一部だったらしい。
カラカラだった庭には良いお湿りになった。

もう一つ福音があった。

気温と言うのは高度が高ければそれだけ下がる。
100メートルごとに0.65度、1000メートル登ると6.5度下がる計算である。
小学校か中学で習った。
では、3776メートルの富士山では?
そう、25度も低いはずだ。

朝ご飯を食べた後、風がなかったので自転車で海沿いの道を2時間余りパトロールしてきた。
案の定富士山は真っ白。
今までベレー帽を斜めにちょんと乗せたように、南側の雪が溶けてしまって北側の雪の白さだけが申し訳程度に目立つだけだったが、雨上がりの青い空に深編み笠を目深にかぶったように、いや着物を頭からかぶって裳裾を腰まで垂らしたように、真っ白な真冬の姿に変わっている。

青く光る相模湾に緑の江ノ島を浮かべ、箱根連山や丹沢山塊を従えて真っ青な空にひときわ高くそびえる富士の姿は、ただただ美しい。
日光、月光菩薩を従える如来のごとく、神々しい。

この世界遺産に登録された美しい山に噴火の懸念があるとは、にわかに信じがたいものがある。
しかし、有史以前から噴火を繰り返し、関東ローム層などと呼ばれる特殊な地層を残しているのも、その証である。
例え溶岩流は届かなくても、火山灰を含んだ噴煙を上げるだけで一大事である。

噴煙をあげている間だけ、北風が吹いて火山灰を太平洋に運んでくれればともかく、西寄りや南寄りの風に吹かれては首都圏は壊滅状態に陥る。
ま、心配してもなるようにしかならないが、あと千年ぐらい寝ていてもらって結構である。
誰も「寝ぼすけ」などとは決して言いませんから。

災厄は忘れたころにやってくる。
現在12年目の愛車、スバルの赤いレガシーだが、暖房を入れてもさっぱり暖まらない。変だなと思って水温計をチラチラ見ていたら動かなかった針が突如レッドゾーンを指したり、信号で止まると針が戻ってきたりを繰り返す。

冬場に向かって暖房なしの車はまっぴらごめんである。
すぐにディーラーに駆け込んで調べてもらったところ、ラジエーターについている配管のパッキングが経年劣化で衰えたのが原因で、交換するだけで済むという。一泊の入院治療で2500円也。助かった。
あのまま走り続けていたら、ラジエーターそのものまで駄目になりかねないところだった。
寄る年波ってやつかなぁ。何事も早期発見、早期治療 !



稲村ケ崎からの眺望


由比ヶ浜の朝


茅ヶ崎の烏帽子岩と伊豆大島
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