6月15日
水泳用のプールに排水溝の栓があるように、田んぼにも貯水・排水用の管と栓がある。
田んぼにはダムの機能があるとか、プールの何倍もの水を貯められるとかいうし、実際に水を貯めているのだが、その栓を外すと大量の水が外へ流れ出る。
暗渠排水という言葉は、聞いたことある人も多いと思うが、私は、自分でトラクターを使うまで、知らなかった。
田んぼを耕耘後、田植え準備として、水田に水を入れる前、トレンチャーの栓を閉めて来いと、父に命令された。これがいわゆる田んぼの水の栓。
構造的には、横10m間隔ぐらいの間隔で排水用の管(わが集落はコルゲートチューブ菅)が地下60cm~100cmぐらいに張りめぐされてている。
その最先端、一番先っちょに栓がついていて、川やクリーク護岸に突き出ている(写真)。これを閉めないと、水を入れても、どうどう漏れして、田んぼに水はたまらない。
逆に、稲刈り前にはこれを開けて水を出してやることで田んぼが早く乾いて、稲刈りが可能になる。田んぼは土中に張り巡らされた水管の中で水を保ち続けている。本当にプールみたい。
では、どうして水管の中に水が溜まっていくのか。実は管に小さな穴があって土の表面から浸透した水は、下に降りこの穴から管に水を貯めるのだ。でもここで疑問。管の下には穴はないのか。上だけに穴が来るように工事してあるのか。そうでないと管の下から、また水が漏れていくのでないの。
答えは下にも穴がある、です。今回調べてみたら、「使っていくうちに下の穴はふさがっていく」のだそうだ。これは感覚的に、なんとなくわかる。納得。
※暗渠は地下に埋没した水路のこと 暗溝ともいう。
トレンチャーは暗渠工事をする機械のことらしい。