OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

方丈記

2013年06月06日 | 書道・筆文字
ゆく河の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず…

3m大の流し込み和紙は、意外にも書きやすかった。
2枚書いて、あとに書いたものを、作品とした。

書家は何十枚何百枚書いて仕上げるのがほとんどだろう。
他人がみれば、どうでもいいことにこだわる。
そんなことを繰り返していると、相当の腕になる下地ができて、そうとうの眼力の下地ができてくるのだと思う。
視界が狭くなることだけは気をつけたいが。

私は和紙と出会ってからは、一発書きもある。
今回の作品は、今、プラハのとある美術館に展示されている。

美術館の半分を、チェコの写真家が、その半分を、3人それぞれの和紙の展示。
その3人に和紙を教えたご縁で、その代表から頼まれて方丈記一節を書かされ特別参加という形になった。

テーマは『流れ』なのであった。

きょうは日本詩文書作家協会書展の特別展示で、「近代詩文書を支えた人々展」をみる。


近藤攝南の「てふてふが一匹韃靼海峡を渡っていった」の名作にあえてよかった。
安西冬衞「春」の俳句にもにた一行詩の不思議な韻律。
それを見事に解釈し、書表現となした近藤。

こんな作品をみると、書に誇りが持てる。


書の流れは、いま、幸せかい?
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