日頃少し気になっていたことの、特集記事が掲載されていた。
(2015年5月12日 毎日新聞)
ブログ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)にある写真や個人データ等は、 利用者が亡くなった後はどうなるのか? 実生活の後始末が優先されインターネットは盲点になる。だが備えておかないと死後に望むような処理がされない恐れがある。
ブログやSNSはメールアドレスと名前さえ入力すればすぐに始められ、 匿名での利用もできる。一方でサービスを提供する側が利用者の死亡を確認するのは、本人が本名で使っていたとは限らないので非常に困難だ。 このため死後もブログだけが生き続けるという事態が起きてしまう。
「ブログは利用者の生きた証しや遺産が残る場所ですが、管理する人がいなくなれば、ネット内を漂流し続ける『難破船』のようになってしまうこともあります。跡を濁さずに旅立ちたいと思うならば生前から準備が必要です」。「IT終活」の必要性をそう指摘するのは、 ネットメディアで 「死とインターネット」をテーマにした連載を持つ古田雄介さんだ。
古田さんは「故人のブログ、SNSのアカウント(使用権) を死後に遺族ら親しい人に管理、削除してもらうことが現実的な方法でしょう」と話す。そのためには、生前からブログ、SNSを使うためのIDやパスワードを家族らが知ることができるようにしておくことが大切だ。 インターネットのサービスは提供者と利用者個人との契約なので、 たとえ家族でも他人による削除はルール違反との解釈もあるが「実際には黙認されている」(吉田さん)という。
もしもの時に備たサービスを提供しているのは IT大手ヤフーだ。 昨年7月から始めた[Yahoo!エンディング]は、登録した利用者が死亡したことを同社が確認すると、生前に登録した最大200人の友人らに追悼メッセージを自動送信して利用者の死を伝え、 ネット上に利用者の墓を開設。 さらに同社のサービスで保管している故人の写真や文書などのデータの消去、 有料サービスの課金停止なども実施する。
最近は独り暮らしで身近に頼れる人がいないケースも多い。 その場合には 法的資格を持った第三者に託す方法がある。通常は弁護士や行政書士らに依頼する。
もっと手軽にパソコンに残されたデータを削除したい人には、無料で 入手できるソフトもある。大阪市のIT企業「シーリス」が開発したソフト「僕が死んだら…」 もその一つ。
インターネット上に残した物が遺族や知人に迷惑をかけることもある。死後を周囲に委ねるだけでなく、自らも積極的に動くことが必要なのです。
旅立ちの準備は現実の世界だけでなくインターネットにもあることを心がけたい。
(2015年5月12日 毎日新聞)
ブログ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)にある写真や個人データ等は、 利用者が亡くなった後はどうなるのか? 実生活の後始末が優先されインターネットは盲点になる。だが備えておかないと死後に望むような処理がされない恐れがある。
ブログやSNSはメールアドレスと名前さえ入力すればすぐに始められ、 匿名での利用もできる。一方でサービスを提供する側が利用者の死亡を確認するのは、本人が本名で使っていたとは限らないので非常に困難だ。 このため死後もブログだけが生き続けるという事態が起きてしまう。
「ブログは利用者の生きた証しや遺産が残る場所ですが、管理する人がいなくなれば、ネット内を漂流し続ける『難破船』のようになってしまうこともあります。跡を濁さずに旅立ちたいと思うならば生前から準備が必要です」。「IT終活」の必要性をそう指摘するのは、 ネットメディアで 「死とインターネット」をテーマにした連載を持つ古田雄介さんだ。
古田さんは「故人のブログ、SNSのアカウント(使用権) を死後に遺族ら親しい人に管理、削除してもらうことが現実的な方法でしょう」と話す。そのためには、生前からブログ、SNSを使うためのIDやパスワードを家族らが知ることができるようにしておくことが大切だ。 インターネットのサービスは提供者と利用者個人との契約なので、 たとえ家族でも他人による削除はルール違反との解釈もあるが「実際には黙認されている」(吉田さん)という。
もしもの時に備たサービスを提供しているのは IT大手ヤフーだ。 昨年7月から始めた[Yahoo!エンディング]は、登録した利用者が死亡したことを同社が確認すると、生前に登録した最大200人の友人らに追悼メッセージを自動送信して利用者の死を伝え、 ネット上に利用者の墓を開設。 さらに同社のサービスで保管している故人の写真や文書などのデータの消去、 有料サービスの課金停止なども実施する。
最近は独り暮らしで身近に頼れる人がいないケースも多い。 その場合には 法的資格を持った第三者に託す方法がある。通常は弁護士や行政書士らに依頼する。
もっと手軽にパソコンに残されたデータを削除したい人には、無料で 入手できるソフトもある。大阪市のIT企業「シーリス」が開発したソフト「僕が死んだら…」 もその一つ。
インターネット上に残した物が遺族や知人に迷惑をかけることもある。死後を周囲に委ねるだけでなく、自らも積極的に動くことが必要なのです。
旅立ちの準備は現実の世界だけでなくインターネットにもあることを心がけたい。