今日の一枚

 小さな幸せを
見つける名人になりたい

愛媛新聞から②

2007-11-08 17:29:14 | 写真日記
 えひめ『小さな命と生きる』 平野悦郎

 動物を飼うとき、絶対してはいけないことのひとつに
衝動飼いがありますが、その中には「感情飼い」も
ふくまれるのでしょうか、不覚にもその感情飼い・・
してしまいました。

 知り合いの獣医さんの奥さんから「○○公園のテニス場に
捨てられたらしい犬がいる」との電話をもらいました。
昼間は管理者やテニスをする人たちがエサをあたえているようだけど
近々保健所が来るとのこと。
「人懐こい子なんだけど、飼ってもらえないだろうか」と
いう相談でした。

 ちょうど今、姪っ子がドック・トレーナーの勉強を
しているので何げに「飼ってみるか?」と
聞いてみたところ「一度見てみる」との返事。
飼う飼わないは別にして、これも姪っ子にはいい経験と
早速見に行くことにしました。

 が、すでにそこに犬はいませんでした。
一足違いで保健所の人が連れて行った後だったのです。
テニス場の受付の人いわく「いったん一時預かり所に保護してから
愛護センターに連れて行かれる」とすでに涙声。

 捨て犬、保健所、命どうする・・。
動物感情物語に欠かせないキーワードと
シュチュエーションがいきなり迫ってきました。
こうなると「じゃ、仕方ないから帰るか」とも言えず、
すでに姪っ子の手にはしっかり一時預かり所の住所が握られており、
そこに行かざるを得ません。
ここはひとつ冷静に考えないと・・。

 その場所に向かう道々、「これから行く所は、
場所が場所だけに感情に流されず冷静に判断しろ。
もし犬を見て、おまえが飼えないと言っても
それは決して冷たいことじゃないから」と
くぎを刺しておきました。
そしていよいよ犬とのご対面。
「連れて帰る」・・即答でした。

 衝動飼いはよくありません。
思い付きや一時の感情に流されて動物を
飼うものでもありません。
それは彼女も十分理解しています。
たとえそれが未熟で感情的なものであっても、
私はそれを大切にしてやりたい。
もちろんあの場面で断ったとしても、
それはそれで認めます。いやむしろ断ることの方が
勇気がいったでしょう。
動物好きにとってあの場所はあまりに酷な所ですから。

 今、彼女は毎日犬の世話としつけに四苦八苦しています。
ちっぽけな正義感から始まった感情飼いも、
日々の世話の中で覚悟と責任を感じているはずです。
                          おわり    

 
 愛媛県の愛護センターでは、
年間犬約4500頭、ねこ約4000頭が処分されるそうです。

犬は唯一、人間と共に生きることを選んだ動物・・といいます。
人間のために働くことを、苦ではなく喜びとしてくれています。
ペットとして飼われている犬や猫に
癒されることが多々あります。
どうか、家族の一員として、最後まで看取ってあげましょう。


 写真はもみじ。
少し色づいています。
紅葉は遅れているようですね。
もみじは好きな木です。我が家の盆栽は4つ。
うち、3鉢はもみじです。