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スマトラ島・リアウ州の森を守れ(続く熱帯林破壊との戦い)③

2008-07-04 21:36:14 | WWFマガジンより
 「森の未来を守るために」
 WWFはこれまで、リアウ州に残された自然林を守るために、
違法な伐採行為を監視し、それを食い止める活動を展開してきました。

 規模の大きな自然林が残るリアウ州内8区域を中心に、違法伐採や
破壊的な森林伐採を監視する、現地NGOも連合体「アイズ・オン・
ザ・ファイレスト」への協力と支援は、その取り組みの一つです。
ここで得られた情報は、現地の警察にも提供され、違法伐採の
取り締まりに活用されています。

 また、スマトラから輸出される木材や紙製品を輸入している国や企業に
対し、森林を破壊して生産された製品を利用しないよう、さまざまな
働きかけも行なっています。

 とりわけ、リアウ州とその周辺で、多年にわたり、大規模な伐採を
続けてきたAPP社をはじめとするアジアの大手製紙会社に対しては、
違法に行なっている伐採を止め、保護区外に残る貴重な環境を保全するよう、
これまで再三にわたり要請。また、これらの企業と取引のある日本の企業に
対しても、森林破壊に関する情報を提供し、製品の扱いをやめるように
申し入れました。

 その結果、すでに環境意識の高い複数の企業が、自らAPP社から
紙を買うことを中止。これまで、多くのコピー用紙をインドネシアから
輸入してきた日本において、間接的にスマトラの森を守る、一つの
手立てを実現しました。

 しかしそれでも、スマトラの森林破壊が終わったわけではありません。
大規模な伐採は今も続いており、そこで作られた紙や、ヤシ油は、
日本を含む世界中の国々に輸出されています。

 かつてあった緑の森の景観が、急激に変わっていく中、島でほぼ最後に
残されたリアウ州の低熱帯雨林。これを守り、そこに生きる野生生物を保全
することは、未来にこのスマトラの自然の姿を引き継いでゆくことでもあります。

 WWFはこれからも、違法伐採や密猟を取り締まる、現地での取り組みを支援
しながら、木材の大量消費国としての責任を果たすために、社会に紙や木材を
供給する日本の企業に対すて、環境に配慮した製品を扱うことを明記した
調達方針を作り、一般に公表するよう求めていきます。(WWFマガジン)

 (日本のコピー用紙が森を食う)
日本のコピー用紙の輸入量は、1996年に2万6000トンだったのが
2004年には39万7000トンへと伸び、国内需要の3割に達します。
その8割がインドネシアからの輸入です。「Paper One」や
「エイプリルコピー用紙」「PARERE XCEL PRO」「PAPER WIDE PRO」の
ブランド名で売られています。(世界から貧しさをなくす30の方法)
① 環境破壊や人権侵害を犯して作られた製品を買わない
  安いだけの理由では、国産品でも輸入品でも購入しない。
  量販店など環境破壊製品を見かけたら、お客様相談室に連絡する。
  イオン・グループは「Paper One」から再生紙に販売を切り替えた
  実績がある。
② 環境や人権に配慮してできた製品を購入する
  日本の人工林から切り出した木や間伐材から作られた製品を購入する。
  世界的な認証マークである「FSC」などその目印。再生紙購入も1つ。
③ どんなモノでも無駄使いしない。
  紙食器やペーパータオルを減らすこと、紙製品のリサイクルは当然。
  ダイレクトメールは未開封のまま、大きな赤字で「受取拒否」と書き 
  押印して投函する。宅配便なら発送元に直接電話する。これだけで
  年間数十キロの紙の浪費が防げる(樫田秀樹)