丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

長い旅路のその果てには・・・

2007年02月05日 | 四方山話
 実家の父の具合が悪い。もっとも、具合の悪くなり始めはかれこれ三十年近く前で、決定的に具合が悪くなって寝たきり全介助生活に入ったのも十六年前なので、考えようによっては具合の悪くない時間なんてない!に等しいのだろうけど(笑)。
 それはさておき、悪いは悪いなりに安定した生活を送っていたのだが、昨年の秋頃からどうも調子が右肩下がりになってきた。そして先月くらいより、かなり悪い条件が揃い始めている。
 自分の仕事が仕事なだけに、どういう状況になったらかなりマズイかは承知しているつもりだ。その私とうちに出入りしている医療関係者がそう思うのだから、まぁ間違いない。もう長くはないだろう。
 
 在宅介護なんて言葉が世間に定着したのは介護保険が出来てからの話で、うちはそのず~っと前からその現実にどっぷりはまって生活してきた。

 三十年ですよ、三十年。

 線路は続くよ どこまでも~♪ではないが、三十六歳で世間から離脱した父の介護はどこまで続くものなのか、常に母や私の中にもやもやした煙のように漂っていた。その先の見えなかった線路の先が見え始めたという訳だ。
 なんとも複雑な気分である・・・。安堵感と寂寥感とがない交ぜになって、マーブル模様になっている。

 もっとも今日明日にもどうこう・・・というレベルではないので、いつまでこの不安定な状況が続くのかというのも「神のみぞ知る」なのだが・・・。
 でも先が見えてきていることは事実なので、残りの時間で自分は何が出来るのか、どうしたらいいのか、考えて実行しておこうと思う。
 それはきっと父のためだけではなく、自分のためでもあるから・・・。ここまで来て「ああしとけばよかった・・・」とは思いたくない。ここでの踏ん張りが三十年の締めくくりになる筈なのだから・・・。


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2 コメント

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思い出 (machiko)
2007-02-06 16:54:31
 高校生の時からの付き合いの私には家でラジオを聴いているおじさんの姿が今でも思い出されます。全介護状態になってからは一度お会いしたきりですが・・・私もこの複雑な気持ちを言葉には出来ないです。家族のことは本人しか本当のところは理解できないのは分かっているから、余計に言葉はありません。
 ただお父さんにも家族にとっても「よかった」と思える日々であることを願うのみです。
 やっぱり言葉はもどかしいですね。うまく気持ちが表現できませんが・・・
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いやぁ、もう・・・ (ちえぞー)
2007-02-10 00:05:18
machikoさま
 あの頃はまだ体は動いてたもんね。今から考えたらまだマシだったよ。うん。

 もうねぇ、ほんと、「もういいやん、早くなんとかしたってよ、神様・・・。」って感じですよ。三十年も修行の日々を積んできて、最期くらいは楽に逝かせてやってほしいんですがね。日増しに悲惨な状況になってきてまして・・・。現実は厳しいですよ。
まったく、どこまでうちの父は耐えなくちゃならんのでしょうね。可哀想に。
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