梅雨が明けたと朝からラジオが言っていた。その言葉通り、仕事が
終わって外へ出ると、空気はすっかり夏になっていた。
ゆるやかな上り坂の向こうの空は雲ひとつなく、青い背景に電線を
何本も貼り付け、暑いアスファルトには街路樹が日光写真のように
影を焼き付けていた。うだるような熱気の中、当然のように人影はなく、
私はジャラジャラと車のキーを鳴らしながら、だらけながら駐車場
に向かう・・・。
夏が来ると必ず思い出す情景がいくつかある。
パチンコ屋さんの自動扉をわざと開けて、流れる冷気を思い切り吸い込んだ
事とか、外の明るさとは対照的に薄暗い台所でのんびり流れるNHKの
昼の番組のテーマ曲とか、プールの中で仰向けに浮かびながら見た
青空と太陽の光とか・・・。
どれも小学生の頃の情景だ。
最近の夏の風景はあまり印象がない。それは夏を楽しむ余裕が無くなった
という事なのだろうか・・・。そういえば大人になってから夏にする事と
いえば、夏バテくらいかもしれない。
この夏は、少し意識して、夏を味わってみようかなぁ・・・。
蒸篭と化した車のシートに座りながら、そう思った。
終わって外へ出ると、空気はすっかり夏になっていた。
ゆるやかな上り坂の向こうの空は雲ひとつなく、青い背景に電線を
何本も貼り付け、暑いアスファルトには街路樹が日光写真のように
影を焼き付けていた。うだるような熱気の中、当然のように人影はなく、
私はジャラジャラと車のキーを鳴らしながら、だらけながら駐車場
に向かう・・・。
夏が来ると必ず思い出す情景がいくつかある。
パチンコ屋さんの自動扉をわざと開けて、流れる冷気を思い切り吸い込んだ
事とか、外の明るさとは対照的に薄暗い台所でのんびり流れるNHKの
昼の番組のテーマ曲とか、プールの中で仰向けに浮かびながら見た
青空と太陽の光とか・・・。
どれも小学生の頃の情景だ。
最近の夏の風景はあまり印象がない。それは夏を楽しむ余裕が無くなった
という事なのだろうか・・・。そういえば大人になってから夏にする事と
いえば、夏バテくらいかもしれない。
この夏は、少し意識して、夏を味わってみようかなぁ・・・。
蒸篭と化した車のシートに座りながら、そう思った。
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