丘を越えて~高遠響と申します~

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話題満載!野村萬斎!

2008年01月12日 | 四方山話
 若手狂言師と言えば一番最初に名前が出てくるのは、まずこの人だろう。野村萬斎。映画「陰陽師」やらNHK子供番組「にほんごであそぼ」、蜷川幸雄演出「オイディプス王」などなど、狂言以外での場での活躍もめざましい。
 実は結構好きなタイプだったりする(笑)。一見クールで、シニカルな感じがするのだけれど、実は目と頬のあたりにいつも悪戯っ子みたいな笑みが微妙に浮かんでいるところが可愛らしい。そんでまた見かけによらず、声が低い! 色白で首が長くてなで肩なものだから、繊細な高い声なのだろうと思いきや予想外のバリトン……いや、コントラバス? このどこかしらアンバランスな要素が不思議に馴染んで同居しているところが魅力なのだ。
 「にほんごであそぼ」ではちょっとポップな狂言を披露したり、風の又三郎を狂言調で演じていたりして、なかなか面白い。「陰陽師」もクールでかっこいい阿倍晴明がハマっていた。「オイディプス王」は「さすが舞台人!」と思わせるような存在感で、英雄オイディプスが運命に翻弄され、次第に狂気に陥っていく様をエキセントリックに演じていた。アテネの野外劇場が恐ろしく不気味な空間に見えた。
(勿論、テレビで見たんですよ。ギリシャまで芝居を見にいけるはずがない。)
 その萬斎さんが、なんと今度は「鞍馬天狗」になるそうな。
 

 鞍馬天狗……。そう言えば昨年だったか、デイサービスの映画鑑賞会で東千代介と美空ひばりの「鞍馬天狗」を見た。その時は美空ひばりのクサい芸者っぷりに思わず苦笑。その前には民放で確か中井貴一が鞍馬天狗をしていたような気がするのだが……。
 とにかく、時代劇の古典ともいうべき作品の一つで、「水戸黄門」「遠山の金さん」「大岡越前」に並ぶ和製ヒーローである事は間違いない。とてもわかりやすい悪役「新選組」を相手に戦う勧善懲悪時代劇。
 ええ、もちろん、見ますよ。だって大好きな時代劇で、お気に入りの萬斎さんだもの。見ないわけがないぢゃあありませんか。
 ……でもなぁ、ちょっと不安が……。

 まず、萬斎さんのキャラクターと鞍馬天狗というのがどうもしっくりこない。そんでもって、萬斎さんの芝居が、どうもテレビ向きじゃないような気がする。
 セリフ回しがねぇ、どうも狂言が抜け切れないように思うんだよねぇ。個性といっちゃあ「その通り!」なんだけど、ギリシャ悲劇やシェイクスピアなら元々かなりセリフ回しが大仰だからその個性がハマるし、芝居を引き立てる。でもテレビの芝居となると……。どうなんでしょうねぇ。

 まあ、百聞は一見にしかず。まずは見てみないとね。うんうん。
 

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