丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

さなぎ

2011年09月17日 | 四方山話
 チビ子が学校の帰りにアオムシを拾って帰って来た。ミカンの葉っぱに乗っかった姿は、春に育てたモンシロチョウとは大きさも形もだいぶ違う。
「キャベツ食べるかなぁ??」
 などとのたまうチビ子。食べないだろ~。これ、アゲハだろ? 残念ながら我が家にはかんきつ類の木はないので、実家のプランターに植わっている檸檬の小枝をもらってきた。

 ワシワシワシワシ……という音が聞こえてくるみたいな勢いで、若い葉っぱを猛然と食べる。しばらく食べていたら急にぴたっと動きが止まる。そのまま数時間。また、ワシワシワシワシワシ……。その繰り返し。あっという間に小枝の葉っぱの数が減っていく(笑)。まるで絵本の「はらぺこあおむし」みたいだ。

 くっちゃね、くっちゃね。そうしているうちにみるみる大きくなっていく。ほんと、不思議だよね~。葉っぱしか食べてないのに、なんでこんなスピードで成長していくんだろう。

 拾ってきて三日後。アオムシはぱったりと食べるをやめ、ムシカゴの壁を上に向かって歩き始めた。お、来た来た。ついにさなぎになる気になったね、君ぃ。この世のもっとも高いところを目指して、アオムシは旅に出るのだ。……といってもムシカゴの蓋の裏がカレにとっての「この世のもっとも高いところ」なんだけど(笑)。
 今回はさなぎになる準備をつぶさに観察出来た。下半身をまず糸で固定。そして上半身を大きく左右に振りながら糸を張って、それをくぐるとグオ~っとイナバウワー状態に。そうすることで、身体の中央へと糸をずらしていくらしい。
 そして自分の背中に命綱を用意すると、ついにスイッチが切れたように動きを止めた。……あとは静寂。

 次の日、柔らかい曲線だったアオムシは見事な流線形の、ところどころに突起のある、立派なさなぎに変身を遂げていた。このさなぎもしばらくすると中から蝶が出てくるんだから……。すごいよね~。



 う~~~~ん、何度見ても不思議……。眠りながら姿形を変えていくというのは一体どんな気持ちがするものだろうか。私も一回体験してみたいなぁ……。朝起きたら、さなぎになって、数日したら……。



  なんかすごい怖いものに変身してそうだから、やっぱりやめとこ(笑)。


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