河童の茶屋

雑音に惑わされず
余計なことを考えず…日々、これ好日と信じて…
一期一会の出会いを楽しみましょう

第43弾・観音菩薩

2006年06月19日 09時33分58秒 | Weblog
梅雨の一休み?
    観音・・・音を観る。実に奥深い表現だ。世情の声・・・
    庶民の嘆き・苦しみ・呻き・悲しみなどを
    一つ一つ聴くには、大変である。
    そこで観る・・・即ち、観察するように観ることで把握する。

    菩薩は・・・修行という意味である。

    世情のあらゆる状況を観察する修行・・・これが、観音菩薩である。
    そして、救いの手を差し伸べる。

    キリスト教では『愛』が尊ばれるが、『愛』と『憎しみ』が同居する。
    仏教では『慈悲』が尊ばれる。

    『慈悲喜捨』という教えがある。
    人の苦しみ(悲)を抜いてやり、そして、その人が喜ぶ姿を見て、
    その人の苦しみを抜いてやったことを忘れる(捨てる)のである。

    私は仏教を信仰している。宗教の中で一番優しいと思っている。
    ある人が言った。『仏教は苦労人の信仰だ』・・・と。

    

第42弾・宴

2006年06月18日 09時44分13秒 | Weblog

    たまには、こんな時間があってもいい。
    旧交を温めると称して、仲間と酒を酌み交わし、座興に舞う。
    
    そして、心中は胸中灑落(しゃらく)。
    即ち、酔って戯言を交わしながらも・・・胸の内はさっぱりしている。
    
    酒はいい。されど、飲み過ぎては座はしらけ、体にもよくない。
    酒は・・・微酒がいいと古人はいう。ほろ酔い程度がいいということだ。

    

第41弾・闇の舞

2006年06月17日 09時22分53秒 | Weblog
梅雨空です~。稲には天の恵みです。
    昨日も闇の話しをしましたが、今日も闇がテーマです。
    闇の航海を続けていたら、闇の中から抜け出るように
    舞を踊る男に出会いました。
    薪能も闇を大きな舞台にしています。薪の灯りが幻想的に浮かび上がらせ
    観衆を一点に引き寄せます。
    そこには、闇の中でこそ見られる美が表現される。
    一切の音を門に閉じ込めた・・・静寂・・・がある。
    

第40弾・闇の航海

2006年06月16日 11時14分28秒 | Weblog

    こんな日は・・・さすがに憂鬱になります。
    暗黒が深ければ深いほど、夜明けが美しい・・・という。
    煩悩が深ければ深いほど、悟りの道にたどり着くという。
    
    親鸞は説く。『悪人正機(しょうき)』・・・阿弥陀仏の本願なり・・・と。
    『正機』とは、仏の教えを正しき受けることの出来る人間の機根・・・
    資質・能力・・・である。この機根は全ての人間に、生まれながらにして
    平等に備わっているというのが・・・仏教の人間観です。

    皇室仏教に始まった仏教が貴族仏教・武家仏教に・・・と推移広がったが、
    一番救わなければならない一般市民には届かなかった。
    親鸞はこの状況を嘆き、『悪人正機』を説き、百姓・町民・女郎にいたる
    まで・・・救おうと考えた。

    浄土宗(法然開祖)・・・浄土真宗(親鸞)・・・時宗(一遍上人)と引き継がれ、
    全国通津浦々まで広まっていったのです。

    

第39弾・やすらぎ

2006年06月15日 09時39分36秒 | Weblog
すっきりしませんね・・・今日も。
    小川のせせらぎのような・・・揺らぎの流れ。
    夢想の空間に漂う・・・浮遊の移ろい。
    静かに座禅し、瞑想にふける。
    やすらぎ・・・という、心の休息。
    
    人それぞれの『やすらぎ』は・・・皆違う。
    独りでは寂しすぎて・・・落ち着きを失う。
    誰かそばにいるだけで・・・煩わしい。

    人は何故、こんなに我侭なのか。
    『元こちら、そのまんま、当たり前』という神道の教えがある。

    『元』・・・原因・・・は、こちら『自分』にある。
    

第38弾・KING

2006年06月14日 09時48分02秒 | Weblog
薄暗い空、今にも雨が降りそうです。
    一度は天下・・・の頂点に立ってみたい。天下が無理なら、
    組織・・・会社の頂点に。
    こんな夢を抱いて・・・いた。

    天下を取るには、戦いの中で生き抜かなければならない。
    闘うことが嫌いな私には、天下取りは無縁。

    会社組織の中でも同じかもしれない。
    そう思ったら、ひたすら真面目に一心不乱に仕事をする・・・
    それしか生きる道はないと思った。

    中国の古典に『王たる三か条』というものがあった。

    ①徳 ②位 ③時

    人徳を積み、ポジションを登り、タイミングを待つ。
    今風に解釈すると、こういうことだ。

    正直、親切、愉快な気持ちで仕事をやり抜けば評価されて
    ポジションが上がる。
    そして、時の流れ(情勢)のタイミングを見逃さない。
    この時世の流れを洞察して・・・焦らずに待つことが、肝心。

    更に加えて感じることは、『運』である。
    松下幸之助翁は、人材抜擢をするときに、その人の『運の強さ』を
    主眼に置いたという。

    
    
    

第37弾・鬼子母神

2006年06月13日 09時37分04秒 | Weblog
昨日に引き続き、今日もどんより曇り空。
    性暴悪で庶民の幼児を取って食ったので鬼といわれた
    ・・・鬼子母神。
    これが、安産・養育の神として祭られている。
    実に不思議な伝説である・・・。
    
    わが子を最愛する・・・極限の愛情を持っていた。
    ある日、その子がかどわかされた為に、狂った。子供に対する愛が深か
    った・・・だけに、庶民の幼児を見つけ次第に食った。
    そして、鬼子母といわれたが、その真意は子供に対する深い愛情があった
    ことの裏返し。
    今では、安産・養育の神として祭られるようになったらしい。

    この伝説の奥に込められている真意が、私は大好きだ。

第36弾・Woods

2006年06月12日 10時04分20秒 | Weblog
灰色の空、薄ぼけた場景。
    都会には自然がない。自然の中に建物があるのではなく、建物の添え物に
    木々・植木・街路樹がある。人工的自然の場景である。
    人口の密集率が高くなるにつれて、部屋の中に花を活け、絵画を飾るらし
    い。花屋は人口密度が高くなるに連れて繁盛するそうだ。
    そして、時には旅に出て、自然の空気に触れたくなる衝動に駆られるよう
    だ。
    人間は、自然の中で生きたい・・・と、無意識に行動する。
    
    昔、後輩が・・・彼は優秀なSEだった・・・突然奇妙な言動を起こし始め、精神
    病になったと問題になり、教育部に預けられた。
    その責任者だった私は、彼の自宅を訪ねた。
    彼には奥さんも子供もいた。驚いたのは、彼の家の中は、整然とシンプル
    で図面を見ているような場景だった。まるで、病院の病室に似ていた。
    壁には一枚の絵画もなく、部屋の中には一輪の花もなかった。
    殺風景そのものだった。

    合理的かもしれないが、人間が住む空間には、私の目には映らなかった。
    奥さんの職業を聞いたら、看護師だった。
    花を活けると、世話が面倒だという。絵画を飾ると、落ちて子供の怪我を
    させると言う。
    家は寝るところだから、部屋に何かを飾るというのは、無駄だといった。

    これでは、ご主人の心が休まる空間がないと話し、家庭というのは、家と
    庭・・・書くでしょう。
    庭には、草花が生えるし、虫も出てくる。自然がある。
    人間は、自然が何気なく目に触れて、心の薬になると思いますよ・・・と、
    彼女に伝えて帰った。

第35弾・Waterfall

2006年06月11日 09時15分57秒 | Weblog
今日は、雨、雨、雨降りです。
    滝、私の大好きな場景です。熊本の鍋の滝は、自然のまま、隠れ里にある
    滝です。滝の裏側に回って見ることが出来る。40年前に新婚旅行で行った
    浄蓮の滝、これも懐かしい。
    ある日、鳥の親子が滝のしぶきに舞う岩の上でむつまじくしていた光景を
    見た。これは私のImageの世界。
    川、湖、滝、噴水、海、水車・・・何故か私の深層に安らぐものの共通点
    が、『水』に象徴されているのです。
    撮影する時、ついつい『水』をテーマに被写体を求めたくなるのです。
    

第34弾・Volcano

2006年06月10日 09時33分46秒 | Weblog
関東は、昨日入梅と報道されて、本日は晴れ。ホッ!
   モヤモヤ、イライラしていた時、心の中が爆発した。夜中のことだ。
   力に捌け口は暴力になる。こんな心境の時、キャンパスに向かい、描き殴っ
   た。黒と赤がバトル。そのうちに気持ちが昇華された。
   冷静に見つめているうちに、そこに火山のイメージが浮かび上がった。
   絵は、心理の深層の表現であるということが分かる。
   時間を経て、愉快な気分の時に見ると、美しく見えるから、不思議だ。