10年前の春
家から昼逃げした
夫が仕事に出た1時間後
引越しトラックが来る
昼逃げという事情で
荷物は少ないけどスタッフは多め
警察にも届けてた…DV避難の引越し
黙々と荷物が出され
私達は、タクシーを呼び移動
ひとことでも誰かと話せば、すぐに広まってしまう
引越しは昼過ぎには完了した
半年前から脱出の覚悟を決めて
掃除のフリをしながら
処分できる物は大胆に捨て
必要な物を段ボールに振り分け
持ち出す荷物の箱を一か所にまとめてた
夫にバレないよう
仕事に行くふりで
引越し先を探し
手続きし
照明などの準備
休めない日が続き
夫と暮らす怖さ
準備がバレないように暮らす緊張感で
体はボロボロ
引越し前後3ヶ月間は
精神安定剤、胃薬、整腸剤を服用し続けて
体は日に日に痩せてた
引越しの日が決まった時
子どもに話した
長女はついて行くと
末の子も
次女は、行きたいけど私は残る、お父さんといると
ギリギリまで話しても、残ると
家を出る1年前
あまりの日々に
仕事に行っても、頭が動かなくなった
机の電話が鳴る
出なければならないのに体が動かない
体も頭もおかしい
じっとしていられない
どこも行く所がないのに逃げ出したいという衝動になる
早退して、市の相談室に行く
相談室で泣き崩れる
泣いて泣いて
帰りたくないけど
子どもがいる家に帰る
待ち構えたように夫が攻撃してくる
責め立てる
逃げ場がない限界の辛さに
子ども部屋に逃げ込み布団に潜り発狂してしまう
夫が大声で「おもろいぞ〜この家にキチガイがおるぞ〜」と笑う
翌日、仕事に行く途中
体が勝手に震えるようになった
吐き気が止まらなくなった
仕事を休んだ
家に戻る
家に入るのも恐ろしくなった
体が動かない
もうここに居たくない
夫が留守の家に入り
貯金通帳と銀行印を持ち出し
お金をおろし
2年前から相談に通った行政と警察に助けてくださいと保護してもらった
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完全に暴力に支配され思考が狭まり
気力も体力も弱りきってた
信号を待つ間、立っている体力もなくすわりこんでた
保護されても
夫から離れても
悪夢にうなされてた
子どもを置いて衝動的に出て行ったから
怖さより、子どもの所に戻りたいと
数日間の保護後、恐ろしい家に戻る
夫は、警察にも指導されしばらくおとなしかった
私には、黙ってた
子どもにあたるようになった
そして、元通り私にも
戻ってしまったけど
戻ったから
自力で脱出しようと決意できた
そこには、狂いかけて出会った精神科の医師の言葉があった
あなたが、旦那さんといる限り、心から笑える日はない
今は無理でも、別居したらいい
何かあったら、いつでも、病院に逃げ込んで来てください
すぐに入院できるようにします
旦那さんは、絶対病院に入れません
夫からキチガイ扱いされ、精神科に行け!と次々行かされ4人目の医師の言葉
逃げ込める場所がある、守ってくれる
本当に救われました
この病院での3年間のカウンセリングも受けました
生活が不安で、離婚について相談に行った弁護士さんは
典型的なDVです
そういう人は養育費も払わない
離婚が先じゃない、別居が先
別居して、調停を起こす、それから離婚
あてにならない養育費より、働いて足りない分を生活保護でもらう
その方が安定する
市役所の福祉課で相談すると
いろんなDVのケースを教えてくださり
足りなくなったらすぐに来てくださいと言ってくださった
これで、脱出に向けて動き出す
このDV脱出
離婚調停
精神不安定
生活立て直し
とにかく必死だった
2年ほど怯えてた
仕事も無茶に残業して体を痛めて
子ども達の気持ちまで気遣うことができなかった
今頃になって、振り返り
精神力、経済力、全て力不足だったと反省してます