金田博美

「祖父に逢いに行く」フィリピン慰霊巡拝団に参加して
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天花粉の思い出・赤い鳥・・

2022-02-13 16:43:10 | Weblog
2022年2月13日(日)雨/曇り

昨夜から霧雨が降る。

浅田次郎の小説が面白いので、短編集を続けて読んでいる。

雨が降ると少しあったかい。

これまでの冷たい雨ではなく、一雨ごとに春に近づいているのだろう。

「赤い鳥」や「ハイファイ・セット」の音楽を聴くと胸が痛い。

私の10代半ばのころを思い出す。

わけのわからないねばねばのグミのような私のあの時の自分を思い出す。

今聴いても、正しくまっとうな音楽だけど、今の時代には受け入れられない音楽だろうと思う。

妻は15時からY病院で3回目のコロナワクチン接種をする。

1、2回目はフアィザーだったが、3回目はモデルだ。

私は18日にS医院で3回目の接種をする。私は3回ともフアィザーだ。

子供のころ夏の風呂上りに、広げた新聞紙の上に座らせられて、汗疹にならないように天花粉を、塗ってもらった。  

天花粉の容器は円筒形の丈は低く厚紙でできており、上半分には天花粉を塗布するための、例えばたんぽぽの綿毛を密集させたような、バッキンガム宮殿の警護をする兵隊さんの長いふかふかした帽子を手の上に乗るくらいに小さくして白くしたものが入っていた。

天花粉が飛び散ってもいいように新聞紙の上に座らせられ、主に体のくびれたとこに、お袋から天花粉を塗ってもらった。

塗り終わった手足の関節を動かしたら、天花粉がよれてきて、きなこ餅のしわみたいになった。

天花粉を塗った後に吹く風は、さらさらしていて気持ちよかった。

子供のころの、天花粉を塗るお袋と、新聞紙の上に座った私に、ほんの一瞬に吹き抜けた風を捕まえることはできない。

その風は古い思い出の中だけに吹いている。


映画「ドライブ・マイカー」

2022-02-12 18:37:29 | Weblog
2022年2月
12日(土)晴れ 


9時からシネプレックス小倉で「ドライブ・マイカー」を観る。

数々の賞を受賞してアカデミー賞の作品賞等の候補に上がっているという。

村上春樹さんの短編が原作なので、映画ではどのように表現されるのかを確かめたかった。

上映時間3時間という長丁場だったが、適度な緊張感をもって観られ長くは感じなかった。

原作は読むのに一時間とかからない短編なので、映画では登場人物の背景が深堀されている。

関係ないけど 村上春樹 
➣ドライブ・マイカーより

・両耳は大きく、まるで僻地に備えられた受信装置のように見えた。
・まるで筋金入りの菜食主義者がレタスは食べられるかと質問された 時のように。

・なんだか他人が見た夢の話でも聞いているみたいだ。

・なされなかった質問と、与えられなかった回答。彼はむ火葬場で妻の骨を拾いながら、無言のうちに深くそのことを考えていた。誰かが耳元で語りかける声も聞こえないくらい深く。

・想像は鋭利な刃物のように、時間をかけて容赦なく彼を切り刻んだ。
・もしそれが盲点だとしたら、僕らはみんな同じような盲点を抱えて生きているんです。

・何かひどい目にあわせてやろうと思っていた。友達のふりをして安心させ、そのうち致命的な弱点のようなものを見つけ、それを上手く使って痛めつけてやるつもりだった。

・フロントグラスについた水滴をとった。新しくなった一対のブレードが、不服を申し立てる双子のように固くきしんだ音を立てた。

大岡昇平著「野火」

2022-02-11 17:11:40 | Weblog
大岡昇平著「野火」を読む。

レイテ島での戦いを描いた小説だ。

読み進めていると、この本を原作としドラマを観たような気がする。

とても深い内容なのでコメントできないが、映画羊「羊たちの沈黙」を思い浮かべた。

関係ないけど 村上春樹 
➣1973年のピンホールより
・あたりにはまるで湿った落ち葉をむりやり焚きつけたような匂いがする。

2022年2月11日 白髪染め・・

2022-02-11 16:51:23 | Weblog
2022年2月11日(金)

昼から妻は白髪を染めに行く。

妻は白髪が増えた、と時々独り言をつぶやいているが、正確には白髪を染めてから日が経ち、地毛である白髪が伸びて目立つのが一つ。

二つ目は黒い頭髪の部分も白髪を染めているから黒く見えるだけであり、頭髪は全部白髪だ・・。

けれど、物事を正しく把握して、否定から入って相手に正しいことを伝えて相手を屈服させたから良いっていうものでもないので、今日も頭の中に留め置くこととする(笑)。

☆彡関係ないけど 村上春樹 
➣1973年のピンホールより
・月の光の下では何もかもが青ざめて見える。どんなものにも価値も意味も方向性もないように思える。影さえも不確かだ。

・何処まで行けば僕は僕自身の場所をみつけることが出来るのか?例えばどこだ?

2022年2月11日 爺は孫から泣かれる・・😿

2022-02-11 10:52:46 | Weblog
11日(金)建国記念日 快晴

 昨夜から暖かい。長男のところに資さんうどんの冷凍セットを送ったら、お礼のline電話がかかってきた。

長男もご飯を食べているところが映っていた。

孫もスプーンでご飯を食べていたが、携帯の中の私を見て15秒固まって、(はじめは画面がフリーズしたかと思った)悪魔を観た、この世の終わりだという感じで泣いた。

昨年の11月に行った時も、すごく泣いたが、携帯の中の私を見て、むちゃくちゃ泣かれたのにはまいった。

最悪、長男の中にある私が大嫌いというDNAがもし潜んでいるとしたら、それが引き継がれたのかとさえ思ってしまう。

泣かれるということは、知恵がついたということなんだろうとは思うけど、ああまで泣かれると、ちょっとキビシイ・・😿

☆彡関係ないけど 村上春樹 
➣1973年のピンホールより

・僕の中に存在する得体の知れぬ力が間違った方向に進みつづけ、それが僕をどこか別の世界につれこんでいくようにも思えた。

・午前三時。不自然なほど明るい秋の月が便所の窓から見えた。

2022年2月10日 浅田次郎著「月島慕情」

2022-02-10 14:49:40 | Weblog
2月10日(木)曇り 

昨日より少し暖かいが関東では雪が積もるとの予報。

子供たちの住む、八王子や滋賀県の天気予報が気にかかる。

妻は9時予約の歯科医院へ行き、食材の買い物をして帰宅。

浅田次郎の「月島慕情」を読む。大正から戦後までが綴られている素晴らしい短編集だ。

☆彡関係ないけど 村上春樹 
➣1973年のピンホールより
・時折道ですれちがうことはあったが、口をきいたことはない。
まるで奥深いジャングルの小径を白象にまたがって進むような顔つきで彼女は歩いていた。


2022年2月9日 下関市唐戸付近から対岸の門司を望む

2022-02-09 19:29:57 | Weblog
9日(水)晴れ
 午前中久々の快晴。

9時30分Y歯科クリニックで左上奥歯の継続治療。

その後、はいからっと横町海岸沿いを30分ウオーキング。


3回目コロナワクチン接種券が届いていたので、S医院に行き接種の申し込みと、継続治療と投薬をもらう。

3回目のワクチン接種は2月18日午前9時30分になった。

接種券と一緒に同封されていた案内には3月21日以降に接種をするように記載されているし、私も市役所に尋ねたら2回目を接種した日から7か月後まで出来ないといわれた。

ニュース等では接種の前倒しを行っているので、多分1月初めの時点で作った案内書の内容では、現状に即してないケースが出てきている。

市役所は内容がそぐわなくなってきても、印刷した枚数は配り続けるのだろう。

古い内容の案内を配り続けることにより、接種の間隔が空いてしまい接種できる人々が遅れてしまい、例えば感染する可能性が高くなり感染者数が増加したとしても。

その後、青竜湖周辺1.5キロを2回ウオーキング。遅い食事後、下の畑に植えたじゃがいもの畝を黒マルチ被覆する。

☆彡関係ないけど 村上春樹 
➣1973年のピンホールより
・トラブルは雨のように空から降ってきたし、僕たちは夢中になってそれらを拾い集めてポケットに詰め込んだりもしていた。
何故そんなことをしたのか今でも分からない。何か別のものと間違えていたのだろう。

2022年2月8日(火)曇り ゴーストバスターズ・コンフィデンスマン

2022-02-09 19:16:52 | Weblog
シネマサンシャイン下関で「ゴーストバスターズ」と「コンフィデンスマン英雄編」を観る。

はじめは妻の好きな「コンフィデンスマン」だけ観るつもりだったが、面白くなかったらいけないと、妻が一緒に観る私に気兼ねをして「ゴーストバスターズ」に直前で変更した。

「ゴーストバスターズ」を観終わり、帰ろうとしたが30分後に「コンフィデンスマン」が始まるので、妻の私に対する気兼ねは分かっていたので妻が当初観る予定にしていた「コンフィデンスマン」も観る。

「ゴーストバスターズ」はストーリーも面白く、小さなマシュマロマンが可愛かった。

クライマックスでは往年のゴーストバスターズのメンバーも参加して懐かしく観られた。

往年の出演者も年を取ったが、それと同じく私も歳をとっているのだと改めて実感。

エンドロールが流れてもすぐに帰らず、最後まで観たほうが良いです。

エイリアンに出ていたシガニーウィーバーも歳をとった。

昔のゴーストバスターズのおさらいをしていたらより楽しめるかも。


「コンフィデンスマン」説明は難しいが、見ている途中で、どっちみち最後はちゃぶ台返しでしょと思ってしまう。

ただ観ている途中はハラハラドキドキでばれないかなっと思ってしまう。

最後はやっぱり全部まとめてちゃぶ台返しでした。

舞台がマルタ島なので景色がとてもきれいでよかった。


☆彡関係ないけど 村上春樹 
➣1973年のピンホールより
・電話は死を予感した象のように何度か狂おしく叫び、そして死んだ。
死んだ、という言葉はまったくのもじどおりのものだった。
ベルの最後の一音がアパートの長い廊下を突き抜けて夜の闇に吸い込まれると、突然の静寂があたりを被った。
実に不気味な沈黙である。
誰もが布団の中で息をひそめ、もう死んでしまった電話のことを思った。

2022/02/09

2022-02-09 10:20:17 | Weblog
「ゴーストバスターズ」と「コンフィレンスマス英雄編」
ゴーストバスターズはマシュマロマンがとても可愛く、懐かしいメンバーも出ていました。前の作品を復習していった方がより面白いかも。
コンフィレンスマスは舞台がマルタ島なので景色がとても良かった。ストーリーは些細なところを言えばきりがないてすが、いつもの通り面白かった。









#ゴーストバスターズ #ゴーストバスターズアフターライフ #コンフィレンスマス英雄編#コンフィレンスマンjp #映画 #映画鑑賞記録

2022年2月7日 おふくろの思い出

2022-02-07 15:54:24 | Weblog
2022年2月7日(月)

今朝、少し日が差したが、依然寒い。

風が凪いだだけでもましだろう。

寒い2月が来るたびに、おふくろが亡くなった日のことを思い出す。

2月のこの寒さの間に、おふくろの記憶が挟まったままになっている。

おふくろは寒い夜に、風呂場で亡くなった。

その時私たちは何も知らずに、テレビを見ていた。

唯一の救いは、晩御飯に私が買って帰った牡蠣を、喜んで食べてくれたことだ。

おふくろの生き方を思う。私がこれまでおふくろにかけた迷惑や、吐いた言葉に胸が痛む。

おふくろが亡くなって暫くしたら、おふくろに助けられたという、同年配の女性が訪ねてきたことがあった。

今の私にそう言って、訪ねてくる人は多分いない。

2月の寒い季節の中に、おふくろの笑顔を思い出す。

☆彡関係ないけど 村上春樹
➣1973年のピンホールより
・たいしたことじゃあない。ひとつの季節が死んだだけだ。


2022年2月6日 青木零未著「独りよがり」

2022-02-06 15:13:37 | Weblog
2022年2月6日 

青木零未著「独りよがり」をkindleで読む。

ストーリーの展開が早く登場人物の伏線も鮮やかで、最後は意外性もあり面白かったです。

☆彡関係ないけど 村上春樹
➣1973年のピンホールより
・人は慌ててドアを開け、追い、ちょっと待ってくれ、ひとつだけ言い忘れたことがあるんだ、と叫ぶ。でもそこにはもう誰もいない。ドアを閉める。部屋の中には既にもうひとつの季節が椅子に腰を下ろし、マッチを磨って煙草に火をつけている。もし言い忘れたことがあるのなら、と彼は言う、

2022年2月6日 母の思い出・恵方巻

2022-02-06 14:54:30 | Weblog
2022年2月6日(日)曇り

今年の恵方巻の方角を携帯アプリで確認し、北北西に向いて一本かぶりつく。

子供のころ方位磁石の思い出は遠足の時に持っていく、水筒の蓋の上に申し訳なさそうに小さくはめ込まれて、優柔不断に方角を変える方位磁石の思い出がある。

恵方巻でも思い出がある。

おふくろが存命中の恵方巻だ。おふくろは恵方巻を一本そのままではなく、小幅に切られ皿に並べられていた

記憶がはっきりしないが、おふくろの手作りの恵方巻だったのかもしれない。

当時、海苔巻きは店に売ってなくて、どこの家でも作っていたと思う。

恵方の方角とか、まるっとかぶりつくとかはできないが、その時分の恵方巻の認知度はその程度だったと思う。

おふくろにとってはただの海苔巻きだったのだろう。

でも、それで良いのかなと今は思う。

海苔巻きは、きれいに切られたところよりも、両端の具がはみ出たところがおいしかったことも思い出す。

☆彡関係ないけど 村上春樹
➣1973年のピンホールより

・死んだロープを手にしたまま彼は薄い秋の闇の中を彷徨った。墓地を横切り、川を越え、幾つかの扉を押した。しかし死んだロープは彼を何処にも導かなかった。



2022年2月6日 柳家小三治師匠

2022-02-06 14:34:44 | Weblog
2022年2月
6日(日)曇り
 昨夜は冷えたので寝る時にはオイルヒーターだけつけるのだが、エアコンの暖房も併用して寝る。

エアコンは室内が乾燥して喉が痛くなるのだが、AI自動運転にしていたら、風も弱く音も静かでほとんどのどが痛くならずに眠れたが、3回トイレで目が覚めたのが残念。

昨夜、柳屋小三治さんのビデオを観る。

81歳で2021年10月に永眠された。

その年の正月明けの独演会を収録したものもあったが、まさかその年の10月に亡くなるとはゆめゆめ思ってはいなかったろう。

私たちの一生を閉じるタイミングだって同じだ。

今こうやって日記を書いているが、途絶える時がいずれやってくる。

ただそれがいつなのか分からないから、今日も穏やかに日々を暮らし、確実に明日が来ると確信して、そういった日々が繰り返すものと思っている。

そして繰り返しがエンドレスでないことも確証している。

そうやって日々を面白可笑しくやり過ごしている。

少し前までは、東京でオリンピックが開催されるまでは生きなければ、それが過ぎれば初孫が成人なるまでは生きなければと思っている。

オリンピックだってテレビで見るだけだったし、初孫の成人式だって、お祝いを送るだけになりそうだけど。


☆彡関係ないけど 村上春樹
➣1973年のピンホール

・その年の短い夏が九月初めの不確かな大気の揺らめきに吸い込まれるように消えた後も、鼠の心は僅かばかりの夏の名残りの中に留まっていた。