「著者が読者に仕掛ける超絶のトリック!」に惹かれて読みました。
まあ、面白い。
が、この手のいわゆる「叙述トリック」という手法は読後「やられたなぁ」感が無く「なぁんだ」感が募る。
ネタバレすると同姓同名の新人作家が二名居て、時系列を一年ずらしながら物語は進行して行くが、読者は一名の新人作家が年のズレが無いものとして読み進めていく。
最後には一人は自殺、一人は他殺されるところで前述のトリックが明かされるというもの。
柳家喬太郎の落語に保健室の落語が有って、若者言葉を使うのが実は校長先生、年寄りのように話すのが実は高校生というトリック落語もあるなぁ。