介護の技術・知識のまとめ

研修で学んだこと、職場で経験したことなどをまとめた場所です

報告・連絡・相談の技法

2021-03-17 17:39:21 | コミュニケーション技術

報告の留意点

  • 報告をする「タイミング」を考える
  • いつ、誰に報告するべきか、確認する
  • 口頭による報告がよいのか、文書による報告がよいのかを検討する
  • 報告の筋道と要点を確認する
  • 報告内容は「見たこと」「観察したこと」「実際にあったこと」などの「客観的事実」と「そのことに対する自分の判断」を含める
  • トラブルや事故、苦情については、すぐに報告する

連絡の留意点

  • 連絡をする「タイミング」を考える
  • いつ、誰に連絡するべきか、確認する
  • 状況に応じた適切な連絡方法を確認しておく(緊急時は携帯電話、夜間は自宅の電話、など)
  • 口頭による連絡がよいのか、文書による連絡がよいのかを検討する
  • ないようについては「5W1H」を頭において連絡する

相談の留意点

  • いつ、誰に相談すべきか、確認する
  • 資料や進行プロセスなどを準備してから相談する
  • 自分なりの考えや対策を頭に描いてから相談する
  • 相談の目的を明確にしてから相談する
  • 相談内容はメモを取る
  • 相談した結果や経過について、報告する

 


記録を書く時の留意点

2021-03-17 17:32:52 | 介護の基本

記録を書く時の留意点

  • 主語を明確にする
  • 記憶が確かなうちに書く
  • 事実をそのまま書く
  • 要点を簡潔に書く
  • 分かりやすい表現で書く
  • 適切な専門用語や略語を使う
  • 1文の長さを35文字以内にする
  • 必要時、利用者の言葉をそのまま書く
  • 他から得た情報は、情報源も書く
  • 誤字、脱字に気を付ける
  • 手書きの場合は読みやすいように丁寧に書く

記録を書く時に使わない方がよい言葉

  • 不穏、拒否、勝手に○○、指示に従わない、指示が入らない、機嫌がよい・悪い、気難しい、暴力的、など

記録の修正は、二重線を引き訂正印を押す


記録の効果

2021-03-17 17:28:01 | 介護の基本

利用者から見た記録の効果

  • 好みや意思を尊重してもらえる
  • 介護職の得意な方法ではなく、利用者にやりやすい方法に合わせてもらいやすくなる
  • 誰か一人に伝えたら、みんなに分かってもらえる
  • 思い込みや決めつけをせず、言動の背景を探ってもらえる
  • 関心を持ち、見守ってもらえる
  • 事実が残ることにより、人権が尊重される

介護職から見た記録の効果

  • それぞれの職員が把握したエピソードを共有することで、利用者の価値観や考え方を尊重できる
  • 表現しない(表現できない)けれど存在する利用者の思いや能力に気付くことができる
  • 提供した介護の結果を確認し、サービス内容の検証、修正ができる
  • 事実をありのままに書くことで、利用者の言動の背景を考えられるようになる
  • 報告・連絡・相談がしやすくなる
  • スーパービジョンに活用できる

利用者と家族の意向を調整する技法

2021-03-17 17:19:33 | コミュニケーション技術

利用者と家族の意向が異なる背景

  • 家族が利用者の状態や状況を正確に把握していない
    子供にとって自分の親が置いていく現実を直視するのは辛いものである。そのため、自分の希望が加味されたフィルターで現実を認識することがある
  • 家族の価値観で利用者のことを考えている
    家族が「利用者のために」と考えたことであっても、利用者の意向と異なることがある。例えば、家族が利用者の意向を無視して保護しようとすることがよくある
  • 家族の利益を第一に考えている
    利用者の意向が家族によって無視され、利用者の権利が侵害されているような場合には、利用者の権利を擁護しなければならない

利用者の意向を家族が理解するための支援

  1. 利用者の意向を聴く
  2. 家族の意向を聴く
  3. 利用者が家族に自分の意向を話せるように利用者を動機づける
  4. 家族が利用者の意向を聴くように動機づける
  5. 利用者と家族がコミュニケーションを持てる場を設定する
  6. 利用者が話し始められる状況を作る

 

どんなことがあっても、介護職が自分の価値観で家族の意向を判断し、非難することのないように


意欲を引き出す技法

2021-03-17 17:06:11 | コミュニケーション技術

意欲の低下によって生じる利用者の変化(例)

  • 毎回参加していた行事に姿を見せなくなる
  • 身なりに気を使わなくなる
  • 人との会話が減る
  • 自分でできることを人に頼るようになる

 

意欲の低下を引き起こしている主な原因

  1. 利用者自身の変化
    加齢や病気に伴う身体的・認知的機能の低下などにより、利用者はこれまで当たり前のようにできていたことができなくなり、誰かに依存しなければ生きていけないと感じることによって、自尊心が低下することがある
  2. 利用者を取り巻く環境の変化
    家族の死や入院・入所などによる別居は、これまで培ってきた家族との深い関係を失うとともに、その家族との関係の中で果たしてきた役割の喪失にもつながる
  3. 利用者の家族関係の変化
    身体的・精神的・経済的機能の低下は、これまでの親子や夫婦の力関係を逆転させ、自分の存在意義を感じられなくなることがある

 

意欲を引き出す際の留意点

  • 利用者の感情に共感する
    利用者の感情を利用者の立場で思い描いてみる
  • 利用者の人間関係を活用する
    介護職は利用者に対して、新たな関係の構築や従来の関係の活性化を試す
  • 利用者の自己決定権を尊重する
    自分の生活が誰かにコントロールされているという感覚を取り除きたい
  • 利用者のストレンクスを活かす
    ストレンクスを生活歴などからは悪意、日々の生活で活かせるような環境を作る