最近、グローバルと聞くと、違和感を持つ事が多いです。グローバルというのは簡単にいうと、ボーダー(境界)の無い世界。普遍的な価値で世界を見て対応していくもの。
違和感の3例を挙げたいと思います。
その1 グローバルと叫んでいるのは、一部のところだけで、ほとんどは世界情勢とは関係なく、ローカルな状態が続いています。それは、海外に転戦してきた人の中にも、「世界のこととはあまり関係なく現地で過ごしていた」と言う例があること。
その2 米国の選挙や英国のEU離脱など、境界を作って逆の現象に世の中が動き出している気配があること。
その3 人材開発部門のグローバル施策。語学研修や海外派遣を中心したものが多いのはわかりますが、これは一昔前のグローバルと言う言葉が出てくる前の時代と何が違うのかということ。
ネガティブなことをいってますが、昔は「国際化」、今は「グローバル」。しかし、やっている仕事のほとんどは「地域」対応が多い。
但し、「地域」対応をする際に、視点として、世界共通となる規範や考え方を踏まえておくということが、グローバル人材の肝ではないかと思います。
しかし、現実は、「世界共通となる規範や考え方」を知った上で(?)、それを無視するかのように対応していく「地域」の戦いが展開されいる状況ですね。
よく、短期の海外派遣研修よりも現地赴任した方がよいといいますが、それはわかります。しかし、素手で行くのは危ない。現地に詳しい人がいない場合は尚更です。そういうことを避けたい気持ちもあると思いますが、現地で「日本人だけで集まる」ようになる。
それに反対しているのではありません。危険なので仕方がないです。今なら、ITを駆使してバーチャルな体験を、国内で学習できるツールがあるのではないかと思います。