お正月に甥っ子兄弟がやってきた。弟くんはだんだん自己主張できるようになり、お兄ちゃんはそんな弟をいさめるようになり、ともに成長を感じさせた。そんな彼らのテレビを見ている横顔を見てしみじみ思う。子供の集中力って凄まじいと。話しかけても顔の前で手を振っても無反応。テレビに映るトーマスもしくはアンパンマンに夢中になっており、情報をわずかにも漏らすまいというギラギラの好奇心が目の奥で燃え盛っている。
自 . . . 本文を読む
「輪ゴム無い?輪ゴム」
「ありませんねぇ。そこらへんにあったような気がしますが」
「あ、クリップあるじゃん。これでいい。ゼムクリップ。ゼェムクィリップ。」
「クリップの正式名称を何度も連呼しないでください。何に使うんです?」
「インスタントコーヒーの袋を開けたので閉じとかなければいけません。故にゼェムクィリップゥ」
「テンション高いですね。元旦から」
「テンション高くもなりますさ。やっと買ったんだ . . . 本文を読む