諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

行く春 川沿いの道にて

2011-04-15 22:12:39 | 日記・エッセイ・コラム

 快晴 気温24℃ 今年は春の訪れが遅かったせいか、ここ2~3日でいきなり「晩春」と呼ぶに相応しい日々が来てしまった感がする。▼「春惜しむ」 4月中旬を過ぎると、春もそろそろ終わりであると言うのが通例であるが、今年は、「惜しむどころか、ようように春を満喫」である。 「 菜の花の 香りきつかり くさめ哉 」 イエー、花粉症ではありません。風邪です。200Mほどの菜の花道は、甘い香りに満ちみちております。

 小魚は跳ねて 早瀬をのぼりいる 岸辺 菜花に ふちどられをり ー夢蔡ー

 

20110415_019_2 ▲ 【菜の花】=〈アブラナの花〉 アブラナ(油菜)は、種子から菜種油をとる。葉は冬菜として食用、花は黄色、観賞用。「かき菜」は、アブラナ、またはその変種。此度は、「○□シーベルト/h」とか言う単位で計られる微粒子にやられて、食用を一時禁じられました。

  「じゃ、話そう。いつの日かーーおれたちは金を合わせて、家と土地を持ちー『そして、土地のくれる一番いいものを食って、暮らす』ーーいいか、俺たちは、おきな野菜畑と、ウサギ小屋とニワトリ小屋を持つ。冬、雨が降れば、仕事なんかごめんだと、ストーブに火を焚き、その周りに座って、雨の音を聞く・・・。」

  ▼スタインベックの小説「ハツカネズミと人間」の中の1節です。農場を渡り歩くふたりの貧しい男達が夢を語る部分です。

 「その土地のくれる一番いいものを食って暮らす」は、旧約聖書にある言葉ですが、泣かせどころであります。含蓄のあるいい言葉だとおもいます。▲人は、多くを望み、多くの仕掛けを作り上げる。上手く稼動している時はいい。だが、何かのきっかけでそれらが崩壊する時、【後に残るはただ単に 悲しみ苦しみで 約束のよろこびは 消え果ぬ】ーバーンズーであります。心すべしーー