諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

スフィンクス迷想す

2010-02-01 11:22:55 | 日記・エッセイ・コラム

 アット言う間に、カレンダー 一枚をはがしました。昨日までは、まるで、陽春の暖かさでした。天気予報によりますと、明日は、雪模様とか。関東地方では、春の先がけである。

  謎かけも 問題多すぎ 迷いけり   ー夢 蔡ー

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 私は、スフィンクスである。かって、人間に問題を出した。「朝は四脚 昼に二脚 夜になると三脚になるものは、何ですか~?」 誰も解けなかったが、オイディプスとか言う才知に長けた男に、「それは、人間で~す!」と答えられてしまった。恥をかいたので、死んだことにして、宇宙の果てに身を隠しておった。地球に降り立ったのは久しぶりである。そうだ~!私は考え違いをしていたのだ。 ▼ 「謎に満ち、不思議なのは、人間が作り出した社会の出来事だった。」

  暫定が  30年続く  摩可不思議   ー夢 蔡ー

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 ● ざ ん て い 【 暫 定 】 ・・《本式に決定せず、しばらくそれと定めること。臨時の措置。》〔広辞苑) ▼文字通り暫定ではいかにも長すぎる。 この間、道路を造り続けてきた。いたん方向を決めると、誰が何んと言おうと走り続ける。 

   道栄え 金使い切り 国破れ   ー夢 蔡ー

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 「 道路を造れば、人も集まる、工場誘致も出来地域は発展する。」  ▼ 人は、それを信じて疑わなくなってしまった。「道路神話」である。この道路の20キロ位の先に、20~30年も前に、2キロほどが開通していた。しかし、寸断されたもので、全く。中途半端でした。▼ 産業構造も、人口動態=流動性も変わりつつある、今日である。だが、いまだに地域活性化というと、社会的投資は、道路造りの方向にむく。人間の生活の“豊さ”とは、一体なんなのでしょうか?

  翼なき 人は“神話”に 明け暮れる  ー夢 蔡ー

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  年に1~2度行く大都会は、行くたびにその様相を変えている。高みへ、高みへ伸び上がっている。昨年暮れに観光で訪れた超高層ビルである。展望フロアスカイガーデン、入場料800円也。ビルは明らかに商業施設であるが、テナントの店内は、客はいない。ただ馬鹿でかいビルは、空洞としか思えない。バベルの民も恐れ入るだろう。

 平坦な肥沃な田畑に、真っ直ぐな道路を縦横に通す。砂上の楼閣を、高さ数メターで競う。“発展”を装っているとしか思え得ない。発想は同じであろう。

 「 さあ~。町と塔建てよう!その頂を天に届かせよう。」 (「創世記」11章より)≒やがて崩壊する運命である。

 足るを知る者は富む。・・その所を失わざる者は久し。ー(「老子」33章より)

   警告は  経国ならず  傾国す  ー夢 蔡ー

 *スフィンクス・・退場   ー幕ー