北京の朝は、早い。私は、朝あわただしく天壇公園に向かった。ガイドブックによると、公園で大極拳をしているらしい。
私は、朝の日課のように催されている大極拳の写真を撮らせてもらった。撮り終わって、ふと振り返ったら、ベンチに腰掛けていたブロンズヘアーの中年婦人と目が合った。私は、親指を立て「verry good!」と満足げに言った。相手も、それに微笑で答えた。おそらく、朝の天壇公園の光景は世界的に有名であるに違いない。
園内を散策していたら、中国語によるツアーに参加していた人に偶然出会った。少し話をした事もあって、お互いすぐ気がついた。観光地めぐりは、ルートがよくいっしょになる。学生のころ、右回り北海道一周の旅をした時は、旅の先々でまたもかと思うくらいよく顔を合わせたものだった。こうしてみると、日本で企画されているツアーも同じようなことが言えるかも知れない。
日本語案内用イヤホンを借りた。目的地に近づくと勝手にしゃべりまくる。その内容をしっかり理解しないうちに、次へと移っていく。イヤホンの説明はマイペースである。マイペースな私にとっては、使いにくいものであり、ガイドブックの説明のほうが役にたった。
旅には、いろいろな方法がある。自分にあった旅をみつけることが重要に思う。私の個人旅行は、今回で3回目で少しずつ慣れてきた。私の旅は、ツアーでは味わえない旅先での出会いやハプニングを追い求めているように変わってきている。そのうち大きな事件に巻き込まれなければ良いのだが・・・・。