







5月中旬のミズバショウの花に始まり、レンゲツツジそしてニッコウキスゲへと開花はめまぐるしく移っていく。10月中旬の草紅葉で、また長い冬眠に入る。
毎年同じ時期に咲くとは限らない。その年に積もった雪の量や気象などの変化により、咲き乱れる花の量にも影響がある。
宿泊の予約する時に、山小屋の主人に今年の開花状況を聞いてみても、数ヵ月後のことは予測がつかないと言う。
「行雲流水」と言うことばがある。雲はどんどん行き、水は絶え間なく流れる。同じ様に、人生も日々変化してやまないと言う意味らしい。昔から、日本には自然の移り変わりを、自分の心に置き換えて詠まれた歌が数多くある。日本人には、知らないうちに自然観を読み取る心が備わっているかも。しかし、今の世の中では、私たちには、そのような心のゆとりがあるのだろうか。