6年前、NY旅行中にSOHOで偶然サンプルセールとやらに出くわした。
人でごった返した店内には手書きのPOPにブランドが羅列されていて、ブランド毎に割引率が書かれていた。
キャッシュオンリーなだけあって相当お安い。
パチッ! とスイッチが入ったよね、お買い物女子の目の色が変わったよね。
吸い込まれるように店内へ。倉庫っぽい雰囲気で、トップスもボトムスもズラーっとハンガーに吊られていた。
後方にはカーテンで仕切られてフィッティングルームがあったのだが、
そこは姿見が2つ3つ立て掛けてあるだけで、下着姿の女子がやんややんやと試着しまくっていた。
えっ?!仕切りもないところで試着すんの?ここで?と躊躇したのはわずか数秒で、
自分もパンツ丸出しでジーンズをたくさん試着した。
英語も全然できない自分が、NYでふらふら歩いていて発見したサンプルセール会場で
人目なんかどうでもいい勢いでパンツ丸出しにしている自分がおかしくてしょうがなかった。
友達とゲラゲラ笑いながら、夢中で商品を選んで、すごく楽しい思い出が残った。
その思い出がベースにあって、次のNY旅行の直前には、滞在期間中に予定されているサンプルセールをチェックした。
行ったのはフランス製の下着メーカーのサンプルセールだった。
会場はビルの6,7階だったかな、ビルの入り口にも案内らしきものもなく、
会場へたどり着くまでウロウロしてしまうほど。前回のセール会場とはずいぶん様子が違うな。
たどり着いて、
えっ? ここオフィスだね、ふつーに。
一応入り口付近には受け付け兼レジ係りの女子がいて、恐る恐る入ってみた。
入り口のドアはガラスだし、会場(12帖くらいのスペース)の窓は大きく、周辺のビルから丸見え。
ブラの試着はしていいわよと言うけれど、この丸見えスペースで??
あのー、ブラインドを下ろして試着していいですか?
NO.
あのー、そちらの奥のスペースを使用できませんか?
NO.
・・・あ、そうっすか。。。
前回のサンプルセール会場にはない緊張感を感じた。
他にお客が一人いたのだが、その人は部屋着のようなものを試着しつつ、
「向こうのビルから男が覗いていたから注意しなさいよ、パソコンをしてるフリしながらチョイチョイこっち見てたんだから、まったく!」と忠告してくれた。
ブラだけは試着して決めたい・・・
ムムム・・・
どうしよう。
昔、学生の時に健康診断で体操服を脱がないままブラを外していたように
モゾモゾとブラを外し、試着してみた。
大人になって、もう学生の時のような器用さは無くなっていた。
あーー、まどろっこしい!
Tシャツ(肌着)の上からブラを試着しちゃえ!!
白のTシャツの上にピンクのブラの自分。・・・また笑えてきた。
まるで変体プレイじゃん!って、友達はだいぶ引いてたけどね、
声を殺しながらゲラゲラ笑った。
結局、ブラとショーツを1枚ずつお買い上げ。
袋なんてもらえるわけもなく、バッグに購入した下着を小さく収めて街を歩いた。
(前回のジーンズの時はスーパーの袋みたいなのに入れてくれたけどな)
いいものを安く買いたいという欲求は人格を変えるね。
でも、これ楽しい!
今後のサンプルセールを楽しむために必要なこと
1、フィッテングルームで人目についても恥ずかしくない下着で
2、お買い上げの品を入れるサブバッグを持参
3、羞恥心は捨てる