てのしごと~ながくて風土~

2023年もよろしくお願いいたします✨

伊勢神宮、伊勢木綿。

2014年10月26日 | てしごと考


生まれてこのかたお伊勢さんに一度も行ったことがなかったので、相棒くんと常々名古屋にいる間にお伊勢さんに一度は行きたいねと話していました。

やっと末っ子も年中になり、遠出や歩きでの移動も結構楽になってきたので今年こそは‼と思っていました。

ただ春~夏は、土日もわたしが仕事なので、週末もがんばっても午後からしか時間もとれなくて遠くの実家に帰省したり、実家の近くに海水浴に出かけるくらいで精いっぱい。

秋になってようやくなんとか日帰り旅行くらいなら連れて行ってあげられるかなあという感じになって来て…ついに、この週末、伊勢神宮に家族5人で行ってきました。

我が家にしては本当に珍しく早起きをして(といっても6時半)、軽食だけ用意して7時半に出発~!

9時半過ぎに、外宮に到着してまずは外宮参拝♪

内宮に移動して10時半くらいから11時半くらいで内宮参拝♪

秋晴れの素晴らしいお天気で、五十鈴川をわたる橋を渡りつつ、その景観を愛でることができました。子どもたちも五十鈴川で手を清めて、清々しいな気持ちで参拝していました。

11時半からは、楽しみにしていたおはらい町やおかげ横丁散策!

手こね寿司、伊勢うどん、松坂牛コロッケやメンチカツなどを楽しみ、子どもたちにもひとつずつお土産を選ばせて、長女がいつもお土産をもらってくるのでいつもいただいているお子さんにもお土産を選んでいるうちに夕方に。

まだまだまわりたかったけれど、3人を連れて歩くのにももうヒイヒイになってきて、退散~!

外宮は、目の前の無料駐車場がかなりゆったりしていて、駐車場の心配がないと思います。

内宮はおはらい町の入口付近の市営の駐車場(河川敷だった…!)に止めて、時間制でったので1000円程度でした。そこから参道のようなおはらい町を歩いて内宮に向かうという感じでした。

駐車場の出口を出て安く済んだね~と話していたその時、市営駐車場にほぼ隣接しているワンコイン500円ぽっきりの結構大きなパーキングを発見…笑

今後行かれる方は、そちらに停められた方がいいと思います♪

さてさて!

参拝のほかで、今回のわたしの一番の収穫は松坂木綿と出会えたことですかね…!



おかげ横丁の「もめんや藍」さん。

藍染の木綿の小物やバッグ、衣類などがたくさんあり、よくよく見ると藍染めや草木染めの刺し子糸などもあって、胸がどきどき…。

子どもたちが飽きて外に行ってしまったので気もそぞろにお店を出ようと思ったその時、壁面のショーケースを見つけてしまいました。

遠州木綿と書かれたきれいな反物たち。遠州って、静岡の遠州だよね・・・?

実は我が家の椅子の座布団カバーをつくるときに、まさにこんな柄の木綿を探していたんですよね。

でも、布屋さんで見つけることができませんでした。

やっとイメージしていた柄の布と会えたと思い、嬉々として木綿を選び出しました。

そしてきれいな藍染めの着物を着ているお店の方にこれくださいと声をかけました。

お店の方とあれこれお話したりしているうちに、ふと奥にあった地元・松阪木綿の棚を発見…!

色合いが美しい遠州木綿が捨てがたかったけれど、せっかく伊勢に来たので地場のものをと思い直し、柄を選んで松阪木綿を購入させてもらいました。

それがこちら。

実は、これが欲しいなと思った見本のものは店内の蛍光灯にあたって焼けて、すごく味わいのあるエメラルドグリーンがかった藍色になっていたんですが、新品がこの色。



濃い藍で素敵…!

そして時を経て、今後あの見本のような色にも変化していくと思うととても楽しみです。

のりが付いたままの木綿と、のりを落とす加工まで終わった木綿がありましたが、手間を考えてのりを取ったものを購入しようと思っていました。


するとお店の方が結構お値段も違うしと、のりの落とし方をしっかり教えてくだったので、せっかくだからのりつきの方を購入してみました。

昨夜2~3時間水に浸して軽く脱水(数十秒くらい)しました。これでいいのだけど、わたしはもうワンウォッシュかけてから干し、アイロンをあてました。



こんな感じ♪

今はニットをつくるので精いっぱいだから、つかうのはもう少し先になるけれど、気に入ったらほかの木綿もトライしてみたいなあ~今後注目の木綿です♪

もめんや藍さんのカードに書かれてきた文章を転記させてもらいます。

名前の通り、「松阪もめん」は伊勢の隣町・松阪で生まれました。そして、粋好みの江戸っ子の「普段着」として江戸で大変流行しました。と申しますのは、松坂の商人が江戸店(えどだな)での商いにより売りひろめたからで、その中心が三井高利(みついたかとし・三井財閥=三井銀行・三越百貨店の生みの親)でした。

その昔より松坂の近郷では神宮に納める布織る「機殿(はたどの)」があり、その歴史は古く、大陸より渡来した「呉織(くれはとり)」が布を織る技術を伝えたと言われます。室町時代には綿の栽培が普及し、木綿織が定着しますと、農家の主婦が盛んに織り、その後、南方と交易していた角谷七郎兵衛がベトナムより持ち込んだ縞柄が今の松坂木綿の縞柄のもとになっていると言われています。

永いゝ月日といろゝな時を経て、その時代ゝの生活の中に溶け込んで、…そして今に生きる松阪もめんの味わいを
どうぞあなたなりにお楽しみいただければ幸いに存じます。

松阪もめんに関するご質問・ご相談など、ございましたらどうぞお気軽にお申しつけくださいませ。

もめんや藍一同


…遠州木綿のお話もちょっとうかがいました。

昔、遠州(現在の浜松)に織物の技術があり、もう長い間廃れていた遠州木綿がほんの数年前に地元から地場の物をという動きが生まれて復興したばかりなんだということでした。

古くから生活にとけこんでいた木綿たち。

うかがえば、古い機械で織られたそうで、先日の愛知県一宮市のガラ紡もおなじく古い機械でゆっくりと製糸されていたなあと思い出しました。

時代とともに高速化・合理化されていき、それはそれでメリットもたくさんあると思うけれど、やっぱり品質や生産性(存続していけるかどうかなども)を考えると、古い技術や方法などをもう一度拾い上げていくことで、前に進むことも出てくると思う。

すべてではないにしても、安く仕入れるために生産者たちが虐げられている背景や、度を超えて環境に負担をかけすぎている現実もあると思う。

どこかに負担をかけすぎずに存続できる方法を、まずは視野を広くして考える必要があると思うけれど、そのひとつの方法として古いやり方から学ぶ部分もあるといいなと思う。

…民芸に心惹かれるのは、洒落て味わいのある表面上のことだけではなく、昔の人々がタフに生き抜いていたり、遊び心たっぷりに楽しんでいたりする姿が、時や空間を越えて届くような気がするからかもしれません。

知恵や願いが込められた民芸品から教えられることはとても多い気がします。昔から変わらない人臭さというか、たくましく楽しんで生きるという、人間としてもっとも基本的な力を感じてとても面白い。

詳しい知識もないけれど、触れたときに感じるものが何かな~と、わたしなりに考えていきたい。








ハンドワークと民芸のまち、倉敷。

2014年05月09日 | てしごと考

Dscn1036倉敷美観地区にてGW中だけ開催された倉敷ノッティングの作品販売。

結婚して10年、毎年2~3回帰省しているにもかかわらず、子どもたちが小さく広島県内も近郊の観光地もほとんどいけなかったのだけど、今回ついに広島のすぐ手前のインターで降りて、倉敷をお散歩してきました。

Dscn1027倉敷川。GW最終日、お天気も最高!

おとなりのひーちゃんが、倉敷なら大原美術館がすごくよかったよ!と教えてくれていたので行きたかったんですよね~。

Dscn1028素敵な雰囲気を醸す、大原美術館。

でも実際は美観地区をざっと歩いて、子どもたちにお昼ご飯を食べさせて、お目当てのショップをチラ見するだけでもう精一杯でした・・・また次回こそは!

ご存知の方も多いと思いますが、岡山県の児島地区は干拓地のため、稲作に向かなかったので、古くから木綿が栽培され、ジーンズやハンプの生産がさかんになった歴史があります。

繊維の生産がさかんだったため、織物や染物の技術もたくさんある土地柄で、現在も岡山県といえば手仕事の印象が強いですよね。

・・・高度経済成長期を終えて、繊維のまちには、きっと苦しい時代もあったとも想像するんですが、職人さんが技術を残してきてくれた結果、現在の倉敷ノッティングや倉敷帆布(ハンプ)、倉敷ジーンズのように、ハンドワークのある素敵なまちになっています。

行ってきましたよ!倉敷帆布。

Dscn1037国内の帆布生産の7割を占める、倉敷帆布。

・・・倉敷ノッティングのギャッベ?の敷き物も、倉敷帆布のバッグや雑貨も、倉敷ガラスも備前焼も、素敵な道具や雑貨がたくさんすぎて、たくさん自宅で使ってみたいものがありました。

しかーーし。

春からお出かけが多く、入学や進級、習い事の年度がわりなどで出費がかさみ、軍資金がなく・・・

こちらも次回こそ・・・!

そんな中、すてきな道具をふたつ見つけてこれだけ購入しました♪

倉敷のイグサで編んだ、瓶を運ぶための道具と、別府の竹で編んだ竹笊(ザル)です。

Dscn1039

イグザは国産のものを見つけるのが難しいんじゃないかと思う。

それと、これを編める人は、もうたったひとりしかいなくて、そのおばあちゃんが編んだってお店の方が言っていました。

このお花の中央の結び目の辺りが難しいそうです。

・・・これ、すご~~~く気に入っていて、めぐり合えてよかった・・・!と沸々とよろこびがわきあがっております。

そしてこの竹笊も、キャベツの千切りと刻みからし菜を混ぜて洗って食卓にそのまま出したけれど、とてもいい雰囲気で、これまたすごく気に入っています。

あと、民芸品のお好きな方も倉敷はとても楽しいですよね。

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倉敷民芸館。建物もすごく美しいです。中には国内外の民芸品約15000点が収蔵されているそうです。

ハンドワークと民芸好きにはすごく楽しいまちですね・・・

今回は予習ということで・・・次回はじっくりまわりたいです。

倉敷ノッティング

http://www7.ocn.ne.jp/~someori/knotting.html

倉敷帆布

http://www.baistone.jp/


mico邸

2014年04月22日 | てしごと考

Dscn0739 micoライブラリー。

今日はmicoちゃんちのお話です。彼女とは、わたしたちがお母さんになってすぐ知り合いました。

働いているときは、地域のことなどまったくわかっていなかったけれど、お母さんになると、すんでいる地域がだんだんと大切な場所になってきますよね。

子どもがとーっても少ない町で、同じ女の赤ちゃんがいるのもうれしい驚きだったけど、これまたmicoちゃんの赤ちゃんはウチの娘と同じ日に誕生した赤ちゃんだったのです・・・!

住む場所が遠く離れた今も、この娘たちはお互いに特別な存在のお友だちです。

気がつけば、もう知り合ってから年数が経ったなあ・・・知り合ったころはお互い若くて、少なくとも今よりはいろいろかわいかったかなあ!?

長女が小学校に入学するタイミングでお互いの住居が変わりました。micoちゃんも仕事を始めて生活もお互いいろいろ変化してきているけれど、遠く離れた今も、なんだかんだ理由をつけて会っています。

昨年は11月ころだったかな?micoちゃんたちが長久手の我が家に来てくれて、じゃあ次はmicoちゃんちで新年会やろうね!と言っていて、日があわなかったり、我が家の2月のインフルエンザ蔓延事件で延期になったりで、4月の半ばにやっとこ集まることができました。

いつもこんな感じのペースで、昔からお互い連絡不精というか、ウダウダしながら気持ちよいペースでの関係が続いています・笑

mico邸はおもしろいです。

今回は、わたしのわがままで、マドレーヌをつくろうよ!とマドレーヌをつくってもらいました。

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この型、なんてとこの型だったかな!?すごくよさ目でわたしもほしくなりました。

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焼き上がりです♪ レモンの香りがフレッシュでとても美味しい!

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そしてお昼はいつも持ち寄りな感じなんだけど、今回彼女が作ってくれたのは鶏ハム・・・!

あっさりしているのにとてもやわらかくジューシーで、わたしもつくりたいと思いました。

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わたしはサワラのムニエルをさらにパン粉焼きにしました。しゃべっていてオーブンを忘れてちょっと焦げ気味。

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それと、この時期のコールスローには、甘夏が入ります♪

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後から合流したマツダくん家族たち。バブカ・ぼーののパンでサンドイッチ・・・♪ これまた絶品♪

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みなさん、この新潟の工房ご存知ですか?わたしはもちろん(笑)知らなかったんだけど、今注目されているパン切り包丁で、何ヶ月か待ちな感じで注文が入っている模様です。

すごい切れ味よく、サンドイッチを切るのがすごく苦手なわたしでも、ハムサンドをスパッときることができて、このナイフいいなあ~~~!と思ってます。

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わたしは今注目されているいろいろなことに結構疎いんだけど、micoちゃんにはなにを聞いてもよく知っていて、わたしが何か聞くとかなりなんでも答えてもらえるのです・・・!

だから、わたしがこんなモンをつくりたいんだけどと相談すると、いつもヒントをくれるのがmicoちゃんで、産後に編み物を復活したのも、micoちゃんが編み会を始めないかと話を出してきてくれたからなんですよね~。

そして、子育て中で興味のある本からも縁遠くなっていた時期に、micoちゃんちの本棚「micoライブラリー」を、わたしはわくわくしながらあさっていました・笑

この記事冒頭の写真はそのライブラリーなんだけど、池下のお家ではリビングの大きな本棚だったけれど、こんなにお家が広くなった今、なぜかベンチの下に追いやられていた・・・何故?

自分にとって、こうした友人たちとの他愛もない和やかな時間がすごく楽しいし、次のプランがたくさん浮かんでくるきっかけをもらうことも多い時間だし、なにより人生を豊かにしてくれる大切な時間です。

しかし・・・いつも散らかして帰ってごめん!


わたしたちは、手をつかって。

2014年03月15日 | てしごと考

Dscn0046 つけて1ヶ月、色も味も一番いい頃合いの沢庵、あっという間になくなりました。

以前、錆さんたちとしゃべっていたとき、お互い小さいころひとりひそかに分からなくて悩んでいたことや妄想していたことの話題になりました。

「左手って、元々字の練習してないのに、(必要に迫られて練習して)字を書くと右手と同じ字が書けるようになるんだよね」・・・。

大人になって、脳と手のかかわりなどについて知識のついた今だから、そんなもんなんじゃないのー!?とか、ガヤガヤしゃべっていました。そしてそのままその話は飛んでいって、他の話に・・・。

その話をした夜。

この話を思い出して、あることに気づいてひとりで思いに耽っていました。

字が右手でも左手でも同じなのは、脳で文字を書いているから当然のこととも思ったのだけど、これがやっぱり、あーやっぱりそうなんだ・・・と妙に腑に落ちて。

わたしたちは心(=脳??)にあることを手を使って形にあらわすことができるんです。

それはまるで、魔法みたいじゃないですか?

だから、わたしたちのつくったものは、心や頭にある感情や設計図をなんとか表現したもの。

話が大げさかもしれないけれど、わたしは、うん、やっぱりそういうことか~!と腑に落ちたのです。

今までいろいろな人と知り合って、作品に触れる機会がありましたが、意外な人(例えばすごい毒舌だったりするような)が優しい、とっても心惹かれるいいものをつくっていたりするんですよね・・・笑。

おもしろいなぁと思います。

我が家では、野菜と化粧品と冬のニット小物などをつくっていますが、野菜や発酵食品や化粧品、編み物などを作っているときはまるで魔法をつかっているみたいでいつも心躍ります。

わたしたちは手を使って想いや願い、心にある設計図を形にしていこうとします。

あと、もうひとつ、これとは別にわたしが思うのは、手から出る不思議なものについてです。

発酵食品も土作りも「発酵と微生物」ということがキーワードだなと思うのですが、人の手にもたくさんの微生物か菌かなにかわからないものがあるような気がします。

だって、まったく同じ材料で同じ時期に同じ環境で作ったお味噌も、作った人の手や、ねかしておく、お家の環境によって味がさまざまに分かれていきます。

そして最近思うのは、相棒くんが漬けてくれたお味噌の味がすごーく好きだということです。

普段は男と女って違うな~とかちぐはぐなこともたくさんあるのだけど、なにか目に見えないこういう部分で惹かれていることもあったりするのかなぁとか思っていました。

あと、おにぎりやおはぎは、必ず手で握ります。

おにぎりって「おかあさんのおにぎり」とか「おばあちゃんのおにぎり」って感じで、ただのおにぎりとかじゃなくて、やっぱりその人が醸しているなにかを食べるみたいな雰囲気もあるのかなと思うようになりました。

・・・わたしたちは、心にある願いや設計図を、ほかのだれでもない、自分自身の手でかたちにしてゆくことができる・・・

そう思うと、自分の荒れた手が小さい頃からコンプレックスだったけど、それすら、ありがとうと、いとおしく思えてきます。

心にあるものを、自分の手でつくっていく。自分の心や、身体から醸しているものが表れていて、おもしろくなってきます。

家族や身近な人たちの作ってくれたものはとても好きです。

その人のバイブレーションが伝わってくるようで。


子どもたちの幼稚園と、子どもたちがつないでくれた縁。

2013年12月17日 | てしごと考

Dsc06955夏の日の「たいようの家」。前に手づくりの流しそうめんの台が。

息子と娘がお世話になっている幼稚園。

雑木林があって、勾配のある舗装されていない落ち葉がいっぱいの園庭。子どもたちは朝からお迎えまで元気いっぱいに外で思い切り身体を動かして遊んでいます。

春はぽかぽか陽気を浴びて、田んぼ仕事やたまねぎの植え付けなどの畑仕事・・・

夏はギラギラと輝く太陽に負けず毎日のように水遊び、今年は流しそうめんもありました・・・

秋は晴れた空の下、お米の収穫にお芋掘りやみかん狩り・・・

冬はもち米をしゅんしゅんと蒸しておもちつき・・・

そのほか、園庭だけではなく、幼稚園の前にある古民家「たいようの家」とその前にひろがる原っぱで、古い道具を使ってお米を脱穀する子どもたちの姿もみられます。

またここでは初夏には梅干、冬にはお味噌をつける、母たちの姿があります。ここで作られた梅干やお味噌は、子どもたちのおやつや給食の時間に食べてもらっています。

Dsc06879 原っぱに干される梅干たち。

毎日園庭や原っぱでこんな感じなので、子どもたちのお道具箱のクレヨンや粘土は、けっこうピカピカ・・・

・・・すてきじゃないですか?

世の中に出て、世知辛いな~と思うこと、いっぱいです・笑。

せめて子どもの時期くらい、思い切り走って、いっぱい失敗したり、お友だちとぶつかったりして、やっとなにかに気づいて、いのちをきらめかせながら毎日を過ごしてくれたら・・・と、母は思うことがあります。

なので、長女の時も、長男次女のときも、やっぱり幼稚園を探すときは、やっぱりいろいろ考えましたが、最後の最後に決め手だったのは、通っている子どもたちの表情でした。

先日、次女が毎月発行されるクラスのおたよりを持ち帰りました。

文面を読んで、こんな幼少期を過ごさせてもらっている子どもたちが本当にうらやましく思いました!

母には気づけなかった子どもたちの気持ちや、成長、本人が本当にやりたがっていること・・・先生方は毎日精一杯生きる子どもたちの変化や成長をたくさん見つけてくださいます。

はっと気づかされることがいっぱいです。

以下クラスのお便りを抜粋させていただきます。

吹く風が冷たくて冬の気配を感じます。園庭のもみじの木が見ごろを迎えており、深く色づいた赤色がとてもキレイで美しいです

イチョウの木からはぎんなんがたくさん落ちていて、こどもたちは「クサクサ(臭い)森だ~!」と呼んでいます。ひとりの子が「ぎんなんって爆発するんだよ」と。「え~本当?」「見てみたーい!」ということで・・・

よし!それではやってみよう!実験だー!!

まずはぎんなん拾いから。ビニール袋いっぱいに拾いました。原っぱから七輪とまき、フタ付き網を持ってきて、火をおこします。

火がおきてまきがしんしんと燃えて炭になった頃、網の中に洗ったぎんなんを入れて、ゆすりながら火にかけます。「幼稚園が爆発したらどうしよう!!」と想像が膨らみます。

しばらくすると・・・「バンッ」と弾けた音が・・・!「うわー爆発だー!!」「なんかでてきた!」とビックリ大騒ぎ!ポップコーンのように次から次へと弾け、中からみどりや黄色のぎんなんが飛び出しました。アツアツを食べてみると「やわらかくておいしい」「くさくないねー!」と意外にに大好評!!爆発実験は無事、大成功で幕を閉じました---------------以上クラスのおたよりより抜粋させていただきました---------------

・・・何度読んでも、何度読んでも、その光景が目に浮かんでわくわくと感動しました。

この小さい日の1日を、きっとみんな記憶の中にたいせつに持って大きくなると信じています。

・・・子どもたちのおかげで、素敵な先生方との出会いもたくさんありました。

そして、幼稚園時代に知り合ったお母さんたち。子育て仲間としてはもちろん、それを超えて仲良くなれる場合もあります。

同じ幼稚園を選んだ母同士だからでしょうか?長女の時の幼稚園時代の友人とも、場所が離れてしまったけれど折に触れ連絡を取り合って、タイミングが合えば今も子どもを遊ばせつつ会えることもあります。

・・・いつも、子どもたちがつないでくれた縁がたくさんあって、とても感謝しています。

野菜や編み物しごともそうですが、精を出して生み出しはぐくんだことからは、いいご縁が生まれているような気がしています。


つくり手の心意気。~石巻・高橋徳治商店、高橋英雄さん交流会~

2013年10月21日 | てしごと考

Dsc07876_2やさしくコトコト10分ほど火を通して・・・おでんにまあるい「おとうふ揚げ」。

ポーチやカードケースをコラボでつくってもらった、nuno心さんとふでにんじんさん。わたしがかなりヘビーにポーチを使わせてもらっているので、いつも会うたびに状態を気にしてくれていて、絵が薄くなったら書きなおすよ、などなど声をかけてくれます。

丁寧に作品を作成してくれているのも知っているし、そのあとのことも気にかけてくれていて、つくり手さんの作品に対する心がつたわってきて、とても素敵だと思っています。

わたしの野菜なんぞと比較して申し訳ないのだけど、わたしも生産者として、出荷した野菜の状態がとても気になります。かたちは違えど、つくり手として(生意気ですが)、一方的に共感させてもらっている部分もあります。

たくさんのバックや野菜があるけれどやっぱり理屈だけではないなにかが込められていて・・・。

今日はつくり手が作品にこめた想いのようなものについて考えたことを、記事にさせてもらいました。

わたしの周囲にも、その美味しさに感動されている人がたくさんいますが、宮城県の高橋徳治商店の「おとうふ揚げ」。

6年前に名古屋生活クラブ主催のイベントに高橋さんがみえられたのですが、わたしはその時まん中の子の出産のため実家に帰省しており、残念ながらお会いすることができませんでした。

添加物かとてつもなくたくさん使われている、練り物。

震災の前から高橋さんは原料などにはとても配慮されていて、なんと工場の洗浄にも石けんなど海に負担をかけないものをつかわれていたそうです。練り物は海からの恵みをうけるお仕事ということででしょうか・・・。

そしてその4年後、3.11の津波によって、石巻の高橋さんの工場が壊滅的な被害を受けられ、従業員の方を全員解雇せざるを得ない状況になりました・・・。

いつも生クは会員に対して東北の生産者の方の現状を伝えてくれていたし、津波の映像を見て、わたしもやっぱりすぐ高橋さんやシマカさんが大丈夫かどうかとても心配していました。

石巻市は報道でも伝えられていたように、被害が特に大きかった地域でした。

高橋さんの工場も、ガレキやヘドロが800坪の敷地内に20cmの高さにびっしり敷き詰められていたそうです。そして、ヘドロの量は50トンにも及んだそうです。

数カ月はヘドロのかき出しで泥まみれの生活を余儀なくされたそうです。電気もなくガレキの町でずたずたの工場。

なぜ、再開の見込みなど持てぬ状況で、こうして片づけているのだろうと高橋さんは自問しながらの日々だったそうです。

そして、そのうちに救助にきてくれる人がたくさん来て下さったそうです。

どうしてそんなに優しいの?家族でもないのに?なぜ来るの?

みなさんが集まってくださったことにもなぜ?と毎日自問されていたそうです。

その中には、生クの伊澤さんやスタッフの方もいました。

現地に行けることはなかったけれど、わたしたちも高橋さんはじめ、生産者の方々のことは祈るような気持ちで考えていたと思います。

いつも写真で見るあんなに威風堂々と明るい高橋社長が、鬱、もう楽になりたいと、自分の命を絶つことまで頭をかすめたと言われて、そのご苦労が想像を超えるものだったことを知りました。

そして2011年10月、たった1ラインですが奇跡的に工場を再開できることになりました。社員の方も戻ってこられて・・・。

生クは工場が再開したときの「火入れ式」の模様も伝えてくれていました。

本来は「火入れ式」などというものがないのだけど、高橋さんが考え、工場の再開、復興に向けてに式をとりおこなわれたそうです。「式」という形で表現されたことで、高橋さんたちの思い入れが特別のものであったことをうかがい知ることができたように思いました。

わたしだけではないかと思いますが、被害が神も仏もないのかなと思えるほどのものだっただけに、絶望的に思えた工場再開が実現するなんてミラクルだと感動しました。

でもこの現実はきっと、現場のみなさんの心にあったものが本当に事となって実現しているものだと思い、自分が心に強く思ったことはやっぱり本当になるなぁとも感じました。

そしてできたのが、「おとうふ揚げ」です。

おとうふ揚げは、信じられないくらい試作を重ねられてつくられていました。

材料はもちろん、温度、時間、すべてを高橋さんがイメージ(設計)した味にもっていくため、条件を変え、何度もつくり・・・そういう日々を積み上げられたそうです。

その時点でも十分美味しかったと思うのだけど、最後の最後に、味に納得いかない部分があって、1000キロを廃棄する決断をされた高橋さん。

実際は廃棄はせず、商品として市場にのせずボランティアの方に食べていただいたそうなのだけど、社員の方の反対、あの震災後の経営的にもものすごく大変な状況がある中、それを決断する高橋さんの凄さを感じました。

(わたしなんかと比較して本当に恐縮ですが、子どもたちはわたしがせっかく編みあげたものを、やっぱり気になる・・・と言いつつダダダ・・・・・・と全部ほどくのを見て、しょっちゅう「やめて!せっかく編んだのにもったいない!」と言ってきます)

そしてさらなる試作の日々のあと、ついにあの「おとうふ揚げ」が完成しました。

再開した工場でつくられた「おとうふ揚げ」も、その後名古屋生活クラブにて高橋さんからのメッセージとともに販売されました。

メッセージの中に、「震災の同情とかじゃなくて、本当に美味しいものをつくったので、買ってもらえたらうれしい」というような言葉があって、高橋徳治商店の高い心意気のようなものを感じました。

美味しい食べ方をうかがうと、「おとうふ揚げがよろこぶ温度で・・・旦那をいじめるみたいにグラグラやっちゃいけないよ!」ということも高橋さんは言われました

わたしは生でそのままも最高だと思うし、おでんにしたらしたで、やっぱりこれも最高だと思います。高橋さんは、鰹出汁で火を通して、醤油で味をつけ、葛や片栗であんにして、千切り生姜をのせるレシピを教えてくれました。・・・料亭のようで、美味しそう・・・!

最後に高橋さんが言われたことふたつ、ともて心に残りました。

ひとつは、厳密に言葉が同じではないのだけど、「練り物をつくっている人ならたくさんいる。だけどそういうこと(心や背景かな・・・)も伝える練り物をつくりたい」というようなことを言われました。

わたしもおとうふ揚げを口にしたとき、思わず頭にびっくりマークがついて「!」←こんな感じ、急いでパッケージのメッセージを読みました。

Dsc06986感動の美味しさ、「おとうふ揚げ」。写真をクリックすると文字が読めます。

なぜあんなにおとうふ揚げは美味しいの!?って思っていましたが理由が少しわかった気がしました。

もうひとつは、高橋さんがよく使われる「マディに」という言葉。

海外の言葉かなと思っていたけれど、東北の方言だそうで、漢字にすると「真手に」というそうです。

字を書いている子どもに、「までぃに書けよ~」と言ったり、しっかり育てられた子に対して「この子はまでぃに育てられた子だから・・・」みたいに使われるそうです。

すごくいい言葉で、これまた印象的でした。

・・・手抜きすることもいっぱいありますが、自分なりにまでぃに野菜をつくったり、子どもを育てたり、心をつくしているところもやっぱり少しはあって、それは本当にかけがえのないものかもしれないなって思いました。

つたないながらも、ひとりのつくり手として、手を使って心を尽くしてなにかをつくっていく。この手しごとに対するわたしの考えが、またひとつ、確かなものになりました。

ありがとうございました!


それぞれの、てのしごと。

2013年09月02日 | てしごと考

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夏休みに、金沢の古くからの友人norikaの赤ちゃんを見せてもらいに行きました。

自身も布ナプ派だったので、出産前から布オムツを使いたいなと言っていて、いろいろ調べていたそうです。

遊びに行かせてもらう前にも、電話で布オムツのこととか、いろいろと話していました。

最後にウン〇さんの片づけ方だけなんとなくイメージしづらかったみたいなのですが、「てのしごと」をみてくれていて、「この記事でイメージがついたし、全然不安なく布オムツ育児をはじめられたよ!」と、言ってくれました。

・・・うれしいな・・・

昔よくnorikaんちに遊びに行って、ご飯もよく食べさせてもらっていたなぁ・・・。いつもちゃんと箸置きにお箸も準備してくれていて、お料理も昔から上手だったしマメなnorika。

これに比べたら比較にならないけれど、ほんの少しだけど、ささやかなお返しができたようでうれしかったです。

受話器の向こうから子育てenjoyしているnorikaの声や赤ちゃんの気配を感じで、幸せを一緒に味わわせてもらっているよ。

布オムツをはじめるときに、情報集めるのも大変だったし、自分なりにシンプルでやりやすい方法にたどりつくまでに実際にいろいろな洗い方や処理の方法を試行錯誤したのだけど、はじめての赤ちゃんの子育てで大変なママがちょっとでも楽に身体と心に負担をかけず布オムツ生活を楽しんでもらえるヒントになれば・・・と「てのしごと」で公開させていただいた記事。

ささやかだけど、大切な友人の役に立てて、幸せです・・・!

そして・・・夏休みのおやつしごと・・・。

毎年ですが、オーブンを使うのが暑かったり、猛暑で焼き菓子をあまり食べたくなくなるので夏場は毎年ほとんど焼き菓子をつくりません。

でも、以前粉菓子屋のmariちゃんに食べさせてもらったジャガイモのスコーンがあまりにも美味しく、ちょうど我が家のジャガイモも収穫できたのもあって、夏場だけど2~3度ジャガイモスコーンを焼きました。

ドライバジルと、塩バジルをつくる時に出るバジルソルトを投入して、パンチのある香りで食欲を増進させてみました・・・?

そして、お友だちが来てくれる時に1~2回、レーズンのシナモンスコーンを焼きました。

今1kg仕入れてて、レーズンをふんだんにつかえるのです♪

スコーンって、食事代わりにもなるし、持ち歩けるおやつにもなるし、お友だちが来てくれたときにちょっとお茶に添えたりもできるし、とっても頼りになるおやつですね。・・・なんといっても、あっという間にできちゃうし・・・?

そして・・・

この夏は、たまたま、お友だちからいただいたのも、スコーンがいっぱいでした。

スコーン祭り~♪♪♪

全部夏の初めの、ちょっと前の画像ですが、まずはおとなりのひーちゃんから・・・

バナナのスコーン♪

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いつもひーちゃんは「てのしごと」を見て、つくってくれたものの感想をいろいろと教えてくれます。

以前、ひーちゃんちで出してもらってクッキーは、わたしのレシピに七味をいれたもので、わたしにとって、クッキーに七味を入れるなんてとっても新鮮で美味しかったです・・・!

ひーちゃんは、わたしと同じで実家から遠い長久手で子育てしています。だから、いつも休みには帰省をしていたり、親の体調の心配など、話を共感することがたくさんあり、心が励まされます。

記事を公開させてもらったことで、逆にお友だちから教えてもらえることや、励まされることが多いです、みなさんありがとう・・・

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そしてこれらは、たくみママの蕎麦粉スコーン♪ スコーンに蕎麦粉つかったことなかったなぁ!すごくオリジナリティのある独特の風味のスコーンでこれまたホント美味しかった~?

お仕事しながらも、パンやおやつをつくったり、はたまた洋裁もできて・・・ホント器用なママなのです・・・!そしてラッピングもいつもかわいい・・・

最後は粉菓子屋さんのmariちゃんのプレーンスコーン。

今回ははちみつをつけて食べる感じで、甘くないスコーンとハチミツの感じがとっても美味しかったです。mariちゃんの影響で、甘くないスコーンをよく焼くようになりました!

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いつも、みんなのてのしごとをみていると、わたしはわくわくします。

昔から家にいる時はしょっちゅう手しごとしていたけど、性格か見た目か、お米もとげなさそうww と言われる感じだったし、外ではガシガシ働いていたり遊んでいたので、つきあいの長い友人も、こういう部分を知らなくて意外に思われている事が結構多いです。

だから、「てのしごと」の事を言うのはいつもちょっと気が引けるんだけど、思い切って伝えることで、たくさんのことをいつも教えてもらうきっかけになったり、いろいろな想いを共感しあったりきっかけになったりしています。

「てのしごと」は、わたしのごく一部だけを公開させてもらった、かたよった構成だけど、祖母や母、友人に教えてもらったことや、自分自身が試行錯誤してなんとなくわかってきたことなどを、わたしの中にとどめておくのがもったいないないな・・・と思ったことを発信させてもらっています。

多分、読者の方の7~8割は、検索から来てくださっているのかなと思うのだけど、公私ともどもお世話になっている方も、まだお会いしたことのない方も、これからも共に・・・どうかよろしくおねがいします?