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物価は上昇しているのに2015年の年金はちょっとしか上がらないのだ

2015年01月30日 | 事件・法律

消費税が8%になってもうすぐ1年になります。

でも、いまだに慣れません。

お店では圧倒的に税別表示が多いせいでしょうか、

大体いくら位よね~とレジに行くと、

「あれ?こんなに高かったっけ?」と感じることがよくあります。

年末はバター品薄で高いし、寒さでお野菜も高い。

物価が上がっている日本ですが、その上昇幅ほどには年金はあがらないようです。

 

今日、2015年1月30日に4月以降の年金額が発表されました。

物価は上がっているので年金も上がりますが、

物価の上昇幅ほどは上がらないよ、

というのがこの発表。

 

10年以上前に作られた仕組み「マクロ経済スライド」が初めて発動されることになりました。

「マクロ経済スライド」

ホントにわかりにくくて、未だに苦手・・・・

頭のいい人が考えたのだなあといつも感心します。

年金はインフレになっても大丈夫なように

物価が上がれば年金も上がるというのが本来の考え方です。

しかし、少子高齢化の日本、

現役世代が減る(保険料を納める人が減る)ことと、寿命が延びる(=受け取る人が減らない)ことが

同時に起こっています。

このままでは年金財源が枯渇してしまう!

というわけで、

現役世代の減少と平均余命の伸びを一定の計算式にして

年金をチョットずつ減らすけど我慢してね、というシステムです。

 

インフレの時は年金も上がる、と書きましたが

逆にデフレの時は年金も下がるはずです。

しかし、平成12年から3年間は物価が下がったにもかかわらず、

国民生活を守る、という名目を立てて、それをやらずに先送りしてしまったのです。

その分を払いすぎていますから、平成25年~その分を引き下げています(特例水準の解消)。

平成27年4月にもまだその分が残っているので

マクロ経済スライドで上昇幅を抑え、特例水準解消の引き下げがあり、

で2015年4月~年金額は、本来2.3%上がるのに、0.9%しか上がりません。

物価が大きく上がったので、2015年4月からの年金額は、若干上がりますが、

物価の伸びほどは上がらない=実質目減り  ということですね。

 

日経新聞朝刊1面には

「介護保険の負担 社員1000円減も 来年度厚労省試算」が掲載されています。

2015年度から介護報酬が一部引き下げられ、費用の伸びが抑えられるために

保険料が減る見込みだそう。

1人1人の給与にもよりますが、1ヵ月当たり約90円減る見込みだそうです。

 

年金に関し、日経新聞電子版が図入りで詳しいので参照してください。

日経新聞電子版(2015年1月30日)「年金支給額4月から伸び率を抑制へ」

厚生労働省からPRESS RELEASEもでています。こちらもPRESS用なのでわかりやすいです。

「27年度の年金額改定について」

 

 いしい社会保険労務士事務所 

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