日本HPの新社長に就任した小出氏の記者会見があった。現在、PC、サーバー、プリンターなどハードが売上げの5割をしめる。今後は、コンサルティング、SI、アウトソーシングなどのサービス事業を強化するという。
国内IT市場は、ハードウェアが縮小しソフト・サービスが成長するトレンドが継続している。妥当な経営判断だといえるし、あるいは遅すぎたといってもいいのかもしれない。
売上高 従業員数
日本HP: 4,378億円 5,600名
日本IBM: 1兆1,932億円 1万7,000名
企業業績は上記のようになる。
しかし、ビジネスハードウェアのシェア争いでは、IBMといい勝負をしている。国内ビジネスハードウェア市場では、HPのシェアは上位にくる。企業規模から考えると、非常に頑張っている。
なぜか?
HPのビジネスの真骨頂は、販売チャネル戦略にある。大手ディストリビューターとの強固な関係、国産ベンダーに対するOEM製品の提供である。これらが大変うまく行っている。限られたリソースの中でビジネスをやるのがうまいのだ。
なぜこんな話をしたかというとハードウェアではうまく行った。だが、サービス事業はハードウェア事業のアナロジーで考えることはできないと思うからだ。
サービス事業の基本はダイレクト提供にある。関連サービス会社とアライアンスを組んでやる方法もあるのだろうが、まずは自前である。
HPは短期間でビジネスを拡大した。一方で自前のリソースを育成してこなかった。
今後、HPがどのようにサービス事業を拡大するのかとても興味がある。