ICT総研

The Research & Investment Company. ICT市場の調査分析・投資 by ICT総研

国産ベンダーに欠けているもの

2009年03月03日 | Weblog
NECは、ヨーロッパのPC事業から撤退すると発表した。背景にあるのは、HP、デルといったワールドワイドベンダーとの競合激化である。もともとPCやサーバーの販売台数の桁がひとつもふたつもちがうこれらのベンダーと競争できる環境にない。当然とはいえ、予想された結果だ。

NECは、1995年にパッカードベルに出資し、2000年には米事業から撤退。2006年には、ヨーロッパ個人向けPC事業、そして今回ヨーロッパ法人向けPC事業からそれぞれ撤退する。

国内IT市場は、海外に比べ市場成長率が低い。海外からの撤退は、成長を断念することを意味する。

IBMは、2004年、PC事業から撤退し、成功裏にレノボに事業売却した。先をみる目があったなあといまさらながら感心する。

それから4年。IT業界にあって、この歳月は短いものではない。

辛抱とあきらめ。勇気をもって踏み出すのは、自らのためだ。