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シリコンバレーの栄光と挫折

シリコンバレーはインターネットのメッカだが、テクノロジストは一朝一夕に育つものではない。IBM社員の大量解雇は、シリコンバレーのインターネットブームを巻き起こした大きな一因である。元IBMがネットビジネスをスタートアップさせたのだ。また、ベンチャー企業は数多くの元IBM社員をやとってもいる。

リストラは厳しいものだが、業態転換をうながす重要なファシリテーターでもある。アメリカが常にあたらしいものを生み出している大きな理由は、実は破壊にあるのかもしれないと思う。人々はいままで乗っていたビークルがダメになった瞬間、別のものに乗り換えなければ生きていけない。これが、イノベーションを創出するドライバーになる。

IBMがリストラしなければ、彼らはIBMのふつーの大企業社員として人生を送っていたはずである。それはそれで、幸福な人生なのだろうが、ネットベンチャーで一攫千金を手にした元IBM社員も現にいるのだ。

そういう意味でシリコンバレーには栄光と挫折がつまっている。シリコンバレーでは、さえない日々を送っている人もいる。あるいは、その方が数が多いといった方が性格なのかもしれない。

ただひとついえることは、人間というのはしたたかな生き物だなぁということだ。
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