コンパスは方向は教えてくれるが、川や谷の避け方は教えてくれない。
コンパスばかり見ていると川や谷に落ちてしまう。
自分で考えて判断しなければならない。
:小野田 寛郎(日本の陸軍軍人)
現代社会においては、逆転現象が起きている。
自分で考えて判断しなければならないのは同じだが、進む速度が速すぎて川や谷に落ちないようにすることに気を取られてコンパスを見る時間がない。
多くの人がコンパスを見る時間がない。
さらに、コンパスを見つけられていない。
ドラッカーは、コンパスは哲学あるいは形而上学の領域で見つけなければならないと言っている。
単純に言うと、コンパスは自分しか見つけられないということだ。
ネクスト・ソサエティは、現在の資本主義社会の見える化した目標に向かう時代のノウハウを生かしながら、本来の目的である見えない領域をコンパスとして生きる時代なんだろう。
ドラッカー的には、目の前の臼を挽きながら丘の上の木を見なければならないということだ。
ネクスト・ソサエティとは、一人ひとりが自らが生まれた目的・ミッションを見つけて、チャレンジする時代である。
多くの人が人類の課題にチャレンジする時代である。
そのため身につけなければならないスキルが、成果をあげる能力であり、マネジメントであり、資本主義社会で身に着けておくべきノウハウである。