陸上生物がそれ以上成長するためには、骨格を必要とする。
しかるに、皮膚が骨格に進化することはない。
両者は発生源の異なる異質の器官である。
同じように、企業もある一定の規模と複雑さに達するや、マネジメントを必要とする。
マネジメント・チームという骨格が、オーナー兼起業家という皮膚と交替する。
それは皮膚が進化したものではない。
完全な交替である。
:「マネジメント 基本と原則」
マネジメントを必要とするは、正確には、マネジメントチームを必要とするである。
指示通りに人を動かすのではなく、ミッション、ビジョンに基づき、自らの意思によって行動する仕組みを必要とする。
マネジメントに精通しているオーナー兼企業家が引退する前に、マネジメントシステム(適切な人事や仕組み)の導入ができるかどうかが一つの課題である。
ISOという仕組みが存在する理由がこれである。
しかし、現実は仕組みはできても運用ができないことが多い。
仕組みを創ることも簡単ではないが、運用することはもっと大変である。
仕事の論理に基づいて仕組みを創り、運用においては労働の力学を用いなければならない。
仕事の論理通りに運用しようとしなければならないが、間に人が介在すると労働の力学を考慮しなければならない。
マネジメントするためには、仕事の論理と労働の力学のバランスを取らねばならない。
それぞれの環境において仕事の論理を基本にして、実践と調整を繰り返さなければならない。