白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

AQ-絶芸戦

2018年07月29日 23時59分59秒 | 幽玄の間
皆様こんばんは。
本日の教室は午前中で終わりにして、溜まっていた作業を色々と片付けました。
締め切りラッシュは一旦過ぎ去りましたが、またすぐに襲い掛かってきます。
集中して取り組める状態にしておきたいですね。

なお、当初予定していたイベントの代わりに、1日分の労働力をお金に換算して寄付しておきました。
何か手続きが必要かと思っていましたが、ATMで簡単に振り込めるのですね。

さて、本日は日本棋院ネット対局幽玄の間で中継されていた、AQと絶芸(JueYi)の対局のうち1局をご紹介します。
全部で3局あるのですが、一番意味が分かるのがマネ碁という・・・。



1図(実戦)
AQの黒番です。
ここで絶芸の放った白△のツケは、明らかに人外の一手・・・。
意味が分かりませんが、おそらく白AやBの狙いと関連があるのでしょう。





2図(実戦)
そして、AQはその狙いを察知して(?)黒1!
白2の連打を許してから、黒3と反撃していきました。
黒9まで、謎の振り替わりに・・・。





3図(実戦)
白1と打ち込んでから、「やっぱりやめた」と白3!
一体何のために打ち込んだのでしょうか・・・。

実際のところ、これに関しては意味が分からないでもありません。
右下黒の石の効率の問題でしょう。
ただ、この構想を思い付くのは難しいですね。





4図(実戦)
この切りに至っては、絶句・・・。
切りといっても、黒×がすぐに取られる形ですからね。
この手の効果は全く目に見えません。

AQがまだ弱い頃だったら、これは暴走だと断言できました。
しかし、人間を超えた今となっては、何かしらの意味があると思わざるを得ません。
流石に良い手ではないのでしょうが・・・。