<本日の一言>
中央大学は残念ながら11位に終わりました。
しかし、来年は期待しても良さそうですね。
それにしても、ゴール前での早稲田大学との意地の張り合いは印象的でした。
</本日の一言>
皆様こんばんは。
本日は棋士紹介第2回です。
<芝野虎丸七段(公式プロフィール)>
平成11年(1999年)11月9日生まれの19歳。
第26期竜星戦に優勝、さらに日本代表として臨んだ日中竜星戦では、柯潔九段を破る快挙!
また、名人戦リーグ、本因坊戦リーグ、棋聖戦Bリーグに在籍しており、棋聖戦は来期からAリーグです。
さらに、昨年、今年と2連連続で最多勝と最多対局数を記録しています。
既にトップ棋士の地位を確立していると言って良いでしょう。
芝野七段の特徴としては、3つのキーワードが思い浮かびます。
「豪腕」「大局観」「早打ち」です。
「豪腕」はそのままの意味ですね。
とにかく戦いに滅法強いです。
急所が瞬間的に見えるようですし、読みも正確です。
攻めも凌ぎも強く、世界のトップ棋士が相手でも互角に渡り合っている印象があります。
「大局観」も優れていると思います。
いわゆるバランス重視の人のそれとはまた違うようですが、とにかく視野が広いです。
ただし時々判断ミスも出るようで、世界戦などではそれが敗因になることが多い気がします。
「早打ち」に関しては、異論の余地は無いでしょう。
プロの対局は持ち時間3時間が主流ですが、多くの人はそれでは足りず、途中で秒読みに入ることが多いです。
もちろん、節約してなるべく秒読みにならないようにしている人もいますが。
しかし、芝野七段は全く違います。
持ち時間が3時間だろうと5時間だろうと、とにかく早いのです。
相手の強さによって消費時間が変わる人もいますが、芝野七段に関してはそういうわけでもなさそうです。
負けた碁でもやはり時間が余っていますからね。
トッププロであれば、打つべきところはぱっと見えることが多いでしょう。
しかし、そこでぱっと打った手が実は悪手で後悔するということもあります。
普通はそれが怖いはずですが、芝野七段は全く気にしていないようです。
そのメンタルの強さは、早打ちそのものよりも大きな武器ではないかと思います。
それでは、最後に芝野七段の非常に印象的な碁をご紹介して終わりましょう。
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1図(テーマ図)
2017年10月12日の名人戦最終予選、超治勲名誉名人(黒)との対局です。
上辺白を生きず、白△と出たのが凄い手でした。
これは今どうしても打たなければならない手ではないと思いますが、誘いの隙でしょうか。
確かに、形勢が悪いので何か事を起こしたい状況ではあります。
しかし、リスクがあまりにも大きいので、普通の人は打てませんね。
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2図(実戦)
実戦は黒に反撃され、上辺白に眼が無くなりました。
周囲の黒との攻め合いの形ですが・・・。
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3図(実戦)
全部取られましたね・・・。
32子打ち抜きというのは、滅多に見られるものではありません。
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4図(終局図)
しかし、碁は白の6目半勝ちに終わりました。
さすがにこれを読みきりということはないでしょが、ある程度イメージはあったのでしょうね。
芝野七段の勝負勘と大局観がよく表れた一局だったと思います。
中央大学は残念ながら11位に終わりました。
しかし、来年は期待しても良さそうですね。
それにしても、ゴール前での早稲田大学との意地の張り合いは印象的でした。
</本日の一言>
皆様こんばんは。
本日は棋士紹介第2回です。
<芝野虎丸七段(公式プロフィール)>
平成11年(1999年)11月9日生まれの19歳。
第26期竜星戦に優勝、さらに日本代表として臨んだ日中竜星戦では、柯潔九段を破る快挙!
また、名人戦リーグ、本因坊戦リーグ、棋聖戦Bリーグに在籍しており、棋聖戦は来期からAリーグです。
さらに、昨年、今年と2連連続で最多勝と最多対局数を記録しています。
既にトップ棋士の地位を確立していると言って良いでしょう。
芝野七段の特徴としては、3つのキーワードが思い浮かびます。
「豪腕」「大局観」「早打ち」です。
「豪腕」はそのままの意味ですね。
とにかく戦いに滅法強いです。
急所が瞬間的に見えるようですし、読みも正確です。
攻めも凌ぎも強く、世界のトップ棋士が相手でも互角に渡り合っている印象があります。
「大局観」も優れていると思います。
いわゆるバランス重視の人のそれとはまた違うようですが、とにかく視野が広いです。
ただし時々判断ミスも出るようで、世界戦などではそれが敗因になることが多い気がします。
「早打ち」に関しては、異論の余地は無いでしょう。
プロの対局は持ち時間3時間が主流ですが、多くの人はそれでは足りず、途中で秒読みに入ることが多いです。
もちろん、節約してなるべく秒読みにならないようにしている人もいますが。
しかし、芝野七段は全く違います。
持ち時間が3時間だろうと5時間だろうと、とにかく早いのです。
相手の強さによって消費時間が変わる人もいますが、芝野七段に関してはそういうわけでもなさそうです。
負けた碁でもやはり時間が余っていますからね。
トッププロであれば、打つべきところはぱっと見えることが多いでしょう。
しかし、そこでぱっと打った手が実は悪手で後悔するということもあります。
普通はそれが怖いはずですが、芝野七段は全く気にしていないようです。
そのメンタルの強さは、早打ちそのものよりも大きな武器ではないかと思います。
それでは、最後に芝野七段の非常に印象的な碁をご紹介して終わりましょう。
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1図(テーマ図)
2017年10月12日の名人戦最終予選、超治勲名誉名人(黒)との対局です。
上辺白を生きず、白△と出たのが凄い手でした。
これは今どうしても打たなければならない手ではないと思いますが、誘いの隙でしょうか。
確かに、形勢が悪いので何か事を起こしたい状況ではあります。
しかし、リスクがあまりにも大きいので、普通の人は打てませんね。
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2図(実戦)
実戦は黒に反撃され、上辺白に眼が無くなりました。
周囲の黒との攻め合いの形ですが・・・。
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3図(実戦)
全部取られましたね・・・。
32子打ち抜きというのは、滅多に見られるものではありません。
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4図(終局図)
しかし、碁は白の6目半勝ちに終わりました。
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さすがにこれを読みきりということはないでしょが、ある程度イメージはあったのでしょうね。
芝野七段の勝負勘と大局観がよく表れた一局だったと思います。