海外生活ではストレスがかかりやすい。
まず基本的には国の不安定さと変化の速さ。
国の規制やルール変更で、時には海外在住者の権利さえ危ぶまれる。
入出国のルール変更により、帰国を余儀無くされる人もいる。
輸出入のルールが変わることにより、商売が成り立たない人も発生する。
国の政策が一般市民、特に外国人の生活に大きく影響を与える。
また、言葉の問題や習慣の違いもありトラブルも多い。
大家との交渉、水光熱費の支払い、携帯契約の更新、銀行の手続き、物の返品交渉等、
日本でスムーズにできることが面倒になることも多い。
タクシーは総じて安いが、行きたい場所にすんなり行けないことも多い。
タクシーにも交渉や丁寧な場所の説明が求められる。
食べるものも日本人の胃腸に合わないものも多い。
時にオイリーな食べ物でお腹の調子が悪くなることもあるし、
子供連れだと食べるものが少ないようなスパイシーなレストランも多い。
働いていると商習慣の違いにも苛まれる。
契約交渉、翻訳の差異、営業スタイルの違い、多国籍での価値観の違い、意思疎通の不足などなど。
そして海外生活では友達も減る。
日本で他愛の無いおしゃべりをしていた相手も減ることで特に女性はストレスの行き場が減る。
日常のコミュニケーションにおいても同様だ。
皆自分のためにより強く生きている。
相手のことを敬う日本の文化は大事にすべきものと思うが、
海外生活ではそれは時にリスクとなる。
自分のことをしっかりと考えて意思表示することは
多文化が入り混じる海外では交流姿勢の基本となる。
結果、生活における喜怒哀楽が激しくなる。
日本では大人しかった人も、
海外では自分の意思をはっきりと、
そして強く表示しないと伝わらないからだ。
生活においてそれは時に問題に、喧嘩になり、
感情の起伏を大きくさせてしまう。
ただ逆に、良かったことの喜びは一層大きくなる。
些細なことを楽しみ、喜び、祝う生活になる。
安定した生活は安定した価値を生み、変化は少ない。
不安定な環境はリスクを生み、そして感情の起伏と新たなチャンスを生む。
ほとんどの世界は不安定な環境下にある。
3年先のことでさえ見通すことが難しい。
日本も同様な環境にいることは、
自国に大きな消費マーケットが存在する日本だけにいると変化やリスクは感じにくい。
しかし繋がっている世界の中にいる以上、世界の大きな変化は日本にも影響を与える。
リスクはどこにでもある。
海外で生きることは、何よりも生きている実感を簡単に、そして強く得れる。
僕は生きることを実感して生きる道を選ぶ。
I.Takashi