I.Takashi @ NED

商業計画プランナー、リサーチャー、ライター。
海外の街や特別なホテルの情報、最新農業事情や食の研究などをお届けします。

【Business Blog-27】 大企業にできないことをやるのが中小企業の生きる道

2019-02-15 17:53:42 | 【Business Blog】Business / Projects

出店する為には先ずマーケット調査、

そして時代動向や世の中の消費の流れを知ることから始まる、

と思われがちだ。

 

いま僕が関わっている企業の方々のアプローチは違う。

 

顧客ターゲットを明確にする事と

商品やサービスの価値を高める事に注力されている。

 

その思考は、ビジネスがマスを対象にしているか、ニッチをターゲットにしているにより大きく異なる。

 

世の中の市場を押さえているのは大企業を中心とするマスターゲット。

全体の半分から八割をターゲットとし、

その方々によりよく届く商品を企画販売する。

 

しかし中小企業の場合は異なり、

長きに渡って生き残り、

新しいサービスを提供している小さな企業は、

上位20%のうち、限られたターゲットに対し、

付加価値の高い商品を提供し、

その商品価値を常にアップデートしている。

 

これは商品の属性やサービス内容を問わず同じで、

僕がよく関わる商業施設計画や店舗設計についても

同様に考える必要があると感じている。

 

先ず自分の強みを知り、

類似商品のない新しい商品を開発し、

常にメイン顧客の動向を把握してアップデートし、

サービスの形を適応させていく。

 

例えば僕が関わる商業開発なら、

自分の中の強い興味とネットワークを再確認し、

クライアントに自分の強みを理解していただき、

その顧客が困っている事に全て対応·解決してあげ、

こちらから主導的にプロジェクトを進めていく。

 

中小零細企業は、自分が特定した消費者に向けて、

自分の思いが的確に届く商品を開発する必要がある。

 

これは正にライフワークであり、

やりがいのある仕事であり、

働くことの本質ではないかな、と思います

 

I.Takashi


【Business Blog-26】 予定を立てる人とそれに合わせる人

2019-01-11 19:57:20 | 【Business Blog】Business / Projects

会議でプロジェクトのスケジュールを調整するとき、

次の打ち合わせ日程候補を先に提案してくる人と、

それを受けて相手の予定にに合わせようとする人がいる。

 

僕はいつも先に予定を提案する。

予定をなるべく入れたくない時間帯があったり、

自分で先にあらかじめ確保している予定もあるからだ。

 

予定だけではなく、会議の前には自分なりの会議の進行、結論の仮説、

自分の要望やビジョンなどをあらかじめ考えてから会議に臨んでいる。

全くアテが外れることも多々あるけれど、自分が何のために会議に参加するのか、

その意義を考えてから会議に参加することは非常に意義のあることだ。

 

運命をデザインすることはできないけれど、

自分のビジョンを先に描き、それに近づけようと自分で努力することはできる。

 

僕自身は20年先まで予定を決めていて、

そこから5年毎、1年毎、一月毎、一週毎へと

予定をブレイクダウンしている。

 

長期的で戦略的なビジョンデザインは政治家の方々の思考から学ぶことが多いが、

自分で自己目標や目標達成のための予定を管理しやすくするべく、

「Life Planner」と言うツールの作成を進めている。

 

1年の手帳やカレンダーの日程では何もなし得ないのだ。

 

I.Takashi


【Business Blog-25】変わる時代への適応〜事業内容変更と業態変更

2018-11-05 17:24:04 | 【Business Blog】Business / Projects

伸びる企業の特性のひとつとして、

事業の他業種·多業種展開、がある。

 

お客さんや取引先との対話、

友達との情報交換の中から、

素晴らしい情報を受け取ることは日常的に起こる。

 

そこをチャンスと見て自分が関わるか、

ただの雑談として終わらせるか、その違いが大きい。

 

例えば知り合いの中国人、

日本でラーメン屋さんのチェーン展開をやっていたかと思えば、

気づけば中国企業と手を組んで中国でも展開を始めている。

そして中国のお客さんからの問い合わせの多い日本への医療観光の事業化、

ラーメン屋の他業態への展開、

日本で海外展開の事業に興味ある方々へ向けたコンサルティングサービスも開始した。

 

また、友人の日本人は海外でエステを学んだ後、

韓国の美容業界に興味を持ち、ソウルでエステの見習いを開始、

自分のお客さんを持つようになってからは自分で個人エステを開業。

その後、日本にもエステを構えるようになり、

韓国の良質な化粧品などを輸出入するようになった。

ネットも整備して販売網を拡大、B to C化。

最近は化粧品だけでなく、食品も取り扱い、

日韓に限らず日中間の取引も開始した。

また食材の取り扱うで知り合いの増える中、

いまは海外での飲食店開業の準備をしている。

 

以前から私も関わらせていただいている友人は元々はパソコンの修理屋だ。

そこからマック専門の修理屋として生計を立てるようになり、

ハードからソフトのメンテナンスやサービスも行うようになった。

それが高じてソフトウェアのスクールや企業向けのコンサルティング、

更にその顧客からの相談でAirbnbの構築をお手伝いするうちに自分でも運営するようになり、

今では10軒近い貸家を運営している。

 

 

自分はと言えば、元々は建築の設計。

その後室内設計、商業全体のコンサルティング。

海外に出て自分でやり出してから関わっていることは、

以前からの商業コンサルティングに加えて、

·テナントリーシング、誘致活動

·海外でのプロジェクトコーディネート

·海外でのM&Aコンサルティング

·建築商材の輸出入、商材の海外での作成

·飲食店開業·運営

·幼稚園事業開業·運営

·執筆·出版

·勉強会·学校などでの講師

·来日客の観光·視察コーディネート

などなど、多岐に渡り始めている。

そして今後は更に観光関係業に展開しようと考えている。

 

 

空間·クリエイティブに関わる人特には、

その仕事がコンサルティングである限り、

自分の業務はクライアントに従属することになる。

パトロン的に仕事を依頼してくれる場合を除いて、

自分の望むクリエイティブの実現は実際は難しい。

 

でも自分で他の業務や仕事を持っていたら、

それを原資に、自分の追求するクリエイティブを、

自分を事業主として展開することも可能だ。

 

クリエイティブとは何か。

仕事とは何か。

会社とは何か。

 

それらを人に問うと、

「大人の事情」として簡単に片付けられてしまう。

日本での働き方や仕事の仕方に対抗して生きるていくには、

抵抗なく自分が変化し、

時代やニーズに対して柔軟に対応して

仕事を自分で作っていく事が大事。

 

自分発の価値観。

これからの時代、より必須なことである。

 

I.Takashi


【Business Blog-24】みんながブローカー(Broker)@中国

2018-11-01 08:28:11 | 【Business Blog】Business / Projects

「人や知り合いの事務所にプロジェクトを紹介した」

そんな話を中国人の友人に話していたら、

「彼らが契約したら、あなたお金もらえるね!良かったね!」

と返答がきた。

 

 

日本で働いていた時の感覚からすると、

人やネットワークを誰かに紹介することは必ずしも有料にならない。

自分が仲介人になって誰かに仕事を紹介したとしても、

必ずしも紹介先からお金を受け取ることはない。

「バックマージン」は嫌われることさえある。


ただ、日本でも、そして中国でも、アジアでは特に、

この「紹介」「ネットワーク」「コネクション」はそのままビジネスになる。

むしろ、紹介先から仕事の仲介人に報酬を払うことは当たり前のことだ。

 

・ネットワークの維持

・プロジェクト情報の日々の収集

・適切な紹介先の案内と紹介

・詳細な情報の収集

・面談のセッティング

・契約できるようにするための交流促進

・継続的な連絡と双方の状況確認

 

あげればキリがないほど、そこには日常的な労力が割かれている。

人の紹介、プロジェクトの紹介、ネットワークの紹介は、

自分の信頼の一部を人に捧げることであり、

自分の日常的な生活の一部を提供する、ということである。

そこに責任を価値が無いならば、仲介人が報酬を受け取る必要はないであろう。

だがしかし、自分が価値を見出すならば報酬はちゃんともらうべき。

 

日本人は日常的な紹介において皆がそう考えるわけではない。

でも中国人は皆がそうだ。

 

中国人から学ぶことはまだまだ多い。

 

I.Takashi


【Business Blog-23】日中の時間感覚、その根源は...

2018-10-20 07:58:51 | 【Business Blog】Business / Projects

・クライアントからの急なアポイント

・無理やりな業務スケジュール

・商業施設の開業遅延やテナントガラガラでの開業

 

中国の仕事をやったことがある方々は皆経験することだと思う。

なぜそのようなことが起こるのか。

僕が考えるにそれには大きな要因がある。

「政府」の影響だ。

 

基本的に、日常的なことでも業務上でも、

政府の許認可が必要なことは日本と一緒だ。

でも、今も昔も中国の政府との予定調整は非常に難しい。

 

インターネットなどでシステムが組まれている最近はまだマシだが、

依然として政府や役所との連絡やアポイントは変更が多い。

特に長期的な、前もったアポイントはあまり意味をなさない。

突然呼ばれたり、そして突然規則や規定が変更になったりして前提が崩れたりする。

 

政府の予定が変わる

 ↓

クライアントの上長の予定が変わる

 ↓

担当者の予定が変わる

 ↓

コントラクターの予定が変わる

 

よって、前もって予定を立てることが非常に難しい。

なので近々の予定しか立てることができず、

結果、急な予定になったり、無理やりなスケジュールになったりする。

 

同時に、大型の開発になれば、土地を政府から長期借りることになる。

その借りる約束の中には「いつまでに開業しなければならない」という、

政府との約束が大概盛り込まれている。

 

よって、商業施設などの場合、

本来はテナントが全て埋まってから開業することが良いとわかっていながら、

「ソフトオープン」という形で、施設を開けなければならない状態になる。

中国の工事をする作業員は中国の田舎からの出稼ぎの場合が多く、

図面の読めない作業員もいる。

さらに政府の消防などの許認可も予定通りに進まない。

約束の期日が遅れたり、法律が変わったりして常に混乱しているからだ。

 

そんな状況の中で、本来の理想的なスケジュールは必ず遅れてしまう。

でも政府との約束どおり施設を開けないとペナルティーが発生してしまう。

なので未完成の状態でも開業することが多い。

 

国民気質ももちろんあるとは思うが、

国や政府としての体制、変わらない考え方も影響は大きいと感じている。

 

いつ呼び出されるかわからない状況下で、

結果中国での仕事は現場、つまり中国に張り付くことが必須となる。

それは中国での仕事の一番の特徴で、そして一番時間が割かれる事柄となる。

 

マーケットが大きいからといって、安易に乗り込まないことも、

日本企業にとっては一つの選択肢であるといつも思っている。

 

I.Takashi