僕はインテリアや建築のデザインに関わっていて、
常々こうなればいいのにな、と思っていることがある。
それは「可変するデザイン」だ。
例えば日本の首都圏の駅、渋谷、新宿、横浜など、
ほとんどいつも、どこかが工事中で、駅の全貌を見ることはない。
完成を迎えては、又別の場所を改装している。
これは本当に終わりのないことで、もはや工事中が日常。
ということは、日常の工事中の風景が、絵になるような、
可変することが楽しめるようなデザインになっていればどうだろう?
例えば・・・
・変わることが前提の床パターンと、鉄道終着駅のようなレール。
・工事のタイミングによって可変するスイングする壁
・可動式のキオスク(将来的には無線電源を備える)
等等。
私はずっと、いわゆるインテリアデザインや建築デザインの仕事に関わっていますけど、
変わることを前提にデザインするということは通常あり得ません。
今までの建築家のムーブメントに「メタボリズム」という、
故黒川紀章先生が中心にやられていた「新陳代謝」という概念がありますが、
それは増殖・進化という考えからすると近いのかもしれない。
ただ、それらが提唱されたのは、今からもう50年以上前。
今はもう電源まで全て無線化技術も目前に迫っている状態です。
きっちり、きれいに仕上げることが美徳の一つである日本の現場ですが、
これからは、収まりきらない、本当の意味で自由な空間デザインも可能になる。
今までの常識に囚われすぎない人こそ、今までにない空間を生み出せるのです。
ちょっと考えただけでもワクワクします。
引き続き「可変するデザイン」の構想(妄想)を膨らませます。
I. Takashi