そんな広場を作ろうという運動を90年前後の涌谷町でやった。
当時はあちこちに人工的な広場が作られすぎていた。
欲しかったのは、式亭三馬の世界に出てくる、浮き世風呂や浮き世床。
この風呂、最近の浴場よりもっと社会性が高い。
近所の人々のたまり場。
下町の縁台。
駅前広場。
町中喫茶店。
目的は風呂に入ったり、将棋をすること、あるいはお茶を飲むことだったりするのだが、その隠された目的は、人々が集うこと。
集って何をするかといえば、世間ばなし。
目的なしにふらりと集まれて、そこには誰かがいる。
そんな空間。涌谷町には、農協の前のラーメン屋があった。
主要な目的が他にあっても本来の目的は、集って、世間話をすることである。
コミュニケーションが大事。
イギリスのパブもそう。歩いて行ける範囲に一つのパブがある。
人と人とが何らかの日常的会話を求めて集う空間は、新たなコミュニティを作る。
新たなコミュニティは、少子高齢社会には、是非とも必要な仕掛けだ。
かつて、木村尚三郎先生が、音楽会場に、レストランやパブを作れといっていたような気がする。美術館にも、レストランは必要。
私は、球場に居酒屋を作るべきと主張してきた(木村先生とかように高邁さが違うのは、やはり品性のなせる技か?)
野球場は私にとっては、みんなで騒ぐところなのだ。
そのバリエーションとして、みんなが集まったら余韻を楽しみながら食事をするところが欲しい。
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