浦日和ともずな弛む春の浜 逸考
2/13 若布干しの漁港に隣接するレジャーボートの係留バースは入り江の奥まったところにあ
る。荒涼としていた冬の浜も、春が近づくと、穏やかな微風が渡り活々と息づいてくるようだ。
浦日和のこの日、ワーフと船を繋ぐ纜は弛み静かな海面に小さな船体を浮かべていた。
浦日和ともずな弛む春の浜 逸考
2/13 若布干しの漁港に隣接するレジャーボートの係留バースは入り江の奥まったところにあ
る。荒涼としていた冬の浜も、春が近づくと、穏やかな微風が渡り活々と息づいてくるようだ。
浦日和のこの日、ワーフと船を繋ぐ纜は弛み静かな海面に小さな船体を浮かべていた。
梅寒し無人となりし測候所 逸考
洲本市の三熊山の梅林に行った帰り途、測候所のある処まで足をのばした。
気象観測の自動化により合理化されて現在所員はおらず無人測候所となっている。
その庭に所員も愛でたであろう白梅の、ほのかな香りが辺り一面に漂っていた。
老幹に通ふいのちの梅紅く 逸考
今年の冬の寒さは例年になく長引いているようだ。風が強く寒い休日は観梅の人も至って
少ない。梅林の片隅に古い株の紅梅が寒さに耐えながら健気に咲いていた。
フルートの音色やさしき早春譜 逸考
或るアマチュア、ミュージシャンの演奏会、ある病院長のプロ顔負けのフルート独奏(早春譜)にうっとりと聴き惚れた
♪ 春は名のみの 風の寒さや
谷の鴬 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪
大正時代に流行った歌だそうですが よい歌詞ですね!。
海の陽を集め若布の乾きをり 逸考
荒縄のずしり撓みて若布干す
淡路島では生ワカメの天日干しが最盛期、春の訪れを待ちかねたように陽光を浴び潮風に揺れて
いた。一枚づつロープに洗濯バサミではさみ吊るしてゆく。二三日干したあと清水で洗い更に2日ほど
干す。よく乾燥するように手で切り裂くなど手間のかかる作業らしい。ワカメはもう一度海水に漬け再
び干すうちに黒色に変わる。