2,160円(税込) 齋藤陽道/著
240ページ 医学書院 (2018/7/23)
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内容紹介
言葉の前にまなざしを。
なぐさめの前に手触りを。
〈ろう者〉の僕が、〈聴者〉の女性に道を聞いて、〈盲者〉のおじいさんを道案内した(12章)。
生まれたばかりの子どもを抱いて散歩をしたら、しゃべれないはずの僕の口から、子守唄が洩れてきた(1章)。
ドラッグストアで流れているらしい音楽を、聞こえる子どもが、手話で教えてくれた(12章)。
――異なる身体が出会うとき、何かがこすれ合う。擦り傷もできるけれど、いつまでも浸っていたいような甘い香りも漂ってくる。奇妙な歓びさえ、そこにはあるだろう。
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著者の齋藤陽道さんもパートナーの麻奈美さんも、耳の聞こえない写真家です。
陽道さんの第一言語は日本語。麻奈美さんは日本手話。言葉が違えば見ている世界も違います。
ふたりの間に生まれた樹(いつき)さんは、どうやら聞こえるらしい。聴者です。からだが違えば見ている世界も違います。
そんな「異なる」3人が、毎日をどんな風に過ごしているのか。本書は、ケアが発生する現場からの感動的な実況報告です。(サイトより引用)