いつになく重苦しい幕開けとなった新しい年、慌ただしく1月は行きました。能登半島地震被災地の復旧と復興、被災された方々を心に覚えてひたすら祈ります。日本大歳時記の「春浅し」の項に石田波郷の「春浅し相見て癒えし同病者」が紹介されており、解説文には「冬を抜け出た生命の、まだひりひりといたみやすい敏感な若々しさをこの語は暗示する」とありました。何度も読み返しています。2024年2月観劇と俳句の予定は以下の通りです。
*劇団民藝公演『やさしい猫』中島京子原作『やさしい猫』(中央公論新社刊) 小池倫代脚本 丹野郁弓演出 公式サイトはこちら 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
中島京子の『やさしい猫』は、シングルマザーの保育士ミユキとスリランカ人青年クマラの出会いから結婚を外国人の在留資格認定問題を軸に、ミユキの娘マヤの視点から語られた長編小説だ。読売新聞夕刊に連載ののち2021年刊行、多くの賞を受賞し、NHKでテレビドラマ化もされた(未見)。先が気になってどんどんページをめくりながら、読み進むのが怖くなるほど物語の人々に心が引っ張られながら読了した。素晴らしい小説だ。どんな舞台になるのか。
神由紀子主宰の朱の会による新企画である。俳優の語り、講談、音楽が楽しめそうだ。出演は横田砂選(よこたさえり)、釈亭あさ鯉の赤穂浪士伝『赤垣源蔵 徳利の別れ』、第二部は神由紀子による三島由紀夫の『橋づくし』。「言の葉だこっと」朗読会にキーボード伴奏者としてだけでなく、俳優としても出演してきた小山美幸が朱の会に初参加する。
*猿若祭二月大歌舞伎 公式サイトはこちら
十八代目中村勘三郎の十三回忌の記念興行で、中村屋一門を中心に所縁の演目がずらりと並ぶ。
*劇団文化座 166 2024年都民芸術フェスティバル参加公演
火野葦平原作 東憲司脚本 鵜山仁『花と龍』公式サイトはこちら 六本木/俳優座劇場
3日が節分、翌日の4日が立春。もう春の句を作りはじめています。
*かさゝぎ俳句勉強会・・・「春暁」(春暁。夜中が過ぎて、明けようとしてまだ暗い暁闇の時分。「あけぼの」はもっと後の時間…というテキストの解説。一句鑑賞には石田波津女の「春暁と思ふのみ刻(とき)わからずに」を選びました。
*かさゝぎ俳句勉強会・・・「春暁」(春暁。夜中が過ぎて、明けようとしてまだ暗い暁闇の時分。「あけぼの」はもっと後の時間…というテキストの解説。一句鑑賞には石田波津女の「春暁と思ふのみ刻(とき)わからずに」を選びました。
*十六夜句会・・・「浅春」(せんしゅん。「春浅し」のほうが馴染みます)、「苜蓿」(クローバーです)
*金星句会・・・「二月尽」(2月になったばかりだが、その2月が終わるときのことを想像して)、「蕗味噌」(ふきみそ。食べてみなくては)
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