因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

因幡屋10月の課題

2009-09-23 | お知らせ

ハイバイ『て』
東京乾電池 加藤一浩作品の連続上演。『黙読』をどうしても見たい。
Oi-SCALE企画『カムパネルラの夜』
*演劇集団円『コネマラの骸骨』マーティン・マクドナーに森新太郎のタッグが楽しみ。
shelf『私たち死んだものが目覚めたら』(1,2)
スタジオソルト『あの日僕だけが見られなかった夜光虫について』(1,2,3,4,5,6,6`,7,8,9,10,11
劇団印象『父産』 (1,2,3,4 5,6)強烈客演陣を迎えて吉祥寺シアターで再演。

 連休後半は芝居を入れず、NHKドラマスペシャル『白洲次郎』に嵌まって過ごした。第1回前半、次郎の母が教会で讃美歌『主われを愛す』を関西弁で歌う場面があり、その見事な翻訳ぶりに驚嘆した。母は自分を持て余す息子に「からだの弱かったあなたが死なずにいられたのは、神さまがこの世にあなたが必要だと思われたからだ」と諭す。関西弁『主われを愛す』はこの場だけだが、この讃美歌は英語の美しい女声コーラスでドラマ冒頭はじめ物語の要所要所で繰り返し使われており、ドラマぜんたいの通奏低音のように見る者を白洲次郎の心の奥底へ導く役割を果たす。

 9月の課題がなかなかこなせない。考えたり思い出したりすることが、言葉に結びつかないのだ。
 芝居は自分を楽しませ、幸福にしてくれるが、時に思いも寄らないところへ投げ出したりもする。自分がどこにいるのか、なぜそこにいるのか、どうしたら歩き出せるか、その方向はどこなのか。今はまだ不安でいっぱいだ。しかしきっとどこかに辿り着ける。心を鎮めてそれを信じよう。10月の課題は「心の奥底の声に耳を澄ます」。

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