因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

ウーマンリブ『七人の恋人』

2005-11-21 | 舞台

*宮藤官九郎作・演出 本多劇場


 友人からチケット救済依頼があり、急遽棚ぼたの観劇となった。
学園ものの体裁をとったオムニバス形式の物語。田辺誠一や尾美としのり、阿部サダヲなどテレビでもおなじみの俳優がのびのびと元気に遊んでいる印象である。
舞台左上に小さなスクリーンがあり、時折映像も映し出される。
最近舞台の中で映像を使う上演を何度かみる機会があったが、効果的な使い方が難しいことがわかる。
そのあたり本公演はスクリーンの使い方に関してはしっかりと遊ぶ姿勢を貫いており(いや、そんなに真剣ではないか)、
舞台の生の部分とのバランス感覚が絶妙であった。「ほとんど三宅マン」の映像、大好きである。

ただこれがチケットを自力で必死で取ったのだとして、その労苦に見合うだけの手応えがあったかというと少々怪しい。ひたすらまったりとくつろいで過ごしてしまったからである。そのくせ中盤からなぜか疲れて身を乗り出すような気力をなくしている自分に愕然。音楽室の放課後の風景から始まって、歌舞伎町のホストクラブ、マタニティエアロビクスの教室など、話はどんどん迷走していく。個々のシーンのおもしろさは覚えているものの、そこから全体的な何かを掴むことはできなかった。


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