東京オリンピック女子サッカーの前哨戦として2020年3月5日~3月11日の期間に3つの大会が世界3カ国で同時開催された。
FIFA女子ランキングTop10チームが参加(7位のオーストラリアを除く)した大会でまさしく五輪女子サッカー前哨戦に相応しい熱戦が繰り広げられた。
それぞれの大会優勝チームは東京五輪メダル獲得有力候補となるが、結果が気になりますね!でも、その前に大会名は分かりますか?おそらくなでしこファンでも全部言える人は少ないでしょう(私も2大会名だけ)。
それでは、この3大会に関して大会名・参加チーム・試合結果や優勝予想をお伝えしましょう。
Tournoi de France Women 2020
トゥルヌワ・ドゥ・フランスと読む(トゥルヌワとはトーナメントらしいが、試合は4カ国による総当たり戦)。
知らないはずだ。フランスでの大会だが、過去の情報は見当たらない。女子の大会としては初開催なのだろう。ただ、参加チームがすごい!
参加チームと最新FIFA女子ワールドランキング
- オランダ 3位 東京五輪出場
- フランス 4位
- カナダ 8位 東京五輪出場
- ブラジル 9位 東京五輪出場
試合日程・試合結果
3月5日
- フランス vs カナダ 1-0
- オランダ vs ブラジル 0-0
ブラジルは 監督が代わり守備力アップ。攻撃力を取り戻せたら東京五輪ではメダル候補となろう。カナダは圧倒されながらも何とか失点1に抑えたが、課題は従来と同じく攻撃力のようだ。
3月8日
- カナダ vs オランダ 0-0
- フランス vs ブラジル 1-0
3月11日
- カナダ vs ブラジル 2-2
- フランス vs オランダ 3-3
順位表
チーム名 | 勝-分-負 | 得点 | 失点 | 勝点 |
オランダ | 0-3-0 | 3 | 3 | 3 |
フランス | 2-1-0 | 5 | 3 | 7 |
カナダ | 0-2-1 | 2 | 3 | 2 |
ブラジル | 0-2-1 | 2 | 3 | 2 |
アルガルベカップ2020
ご存じの通りポルトガルサッカー連盟(FPF)が主催するポルトガル南部のアルガルベ地方で開催される代表チームの国際大会。なでしこジャパンは2018年まで7回出場。
主な参加チームと最新FIFA女子ワールドランキング
- ドイツ 2位
- スウェーデン 5位 東京五輪出場
- ノルウェー 12位
- イタリア 14位
- ニュージーランド 23位 東京五輪出場
主な試合日程・試合結果
3月5日
- ドイツ vs スウェーデン 1-0
- デンマーク vs ノルウェー 1-2
- ポルトガル vs イタリア 1-2
ドイツは東京五輪に出場しないが、やはりランキング2位だけの実力はある。 スウェーデンの課題は攻撃力。1失点したものの守備力は健在のようだ。 ノルウェー・イタリアもFIFAW杯2019ベスト8の実力を示したようだ。
3月7日
- スウェーデン vs デンマーク 1-2
- ドイツ vs ノルウェー vs 4-0
- ニュージーランド vs イタリア 0-3
平均年齢の高いスウェーデンにとって中一日はきつかったようだ。
3月11日
- スウェーデン v ポルトガル 2-0
- ドイツはイタリア戦 中止
成績表
チームによっては別グループ
チーム名 | 勝-分-負 | 得点 | 失点 | |
ドイツ | 2-0-0 | 5 | 0 | |
Sweden | 0-1-2 | 3 | 3 | |
Norway | 2-0-1 | 4 | 6 | |
イタリア | 2-0-0 | 5 | 1 |
SheBelievesカップ2020
このアメリカ主催の大会も2019年度になでしこジャパンが参加して知られるようになったが、2018年度まではFIFA女子ワールドランキング1位~4位のチームが参加。
2020年参加チームと最新FIFA女子ワールドランキング
- アメリカ 1位 東京五輪出場
- イングランド 6位 東京五輪出場
- 日本 10位 東京五輪出場
- スペイン 13位
順位表
さすがアメリカ。イングランド戦、相手に攻撃させて休むことを徹底しているのか?ボール支配率では五分五分なのに枠内シュート6本で2得点。さらにスペイン戦でのボール支配率は何と40%。守備練習でもしているのか?それとも平均年齢が高いので省エネ戦法で臨んでいるのか?
チーム名 | 勝-分-負 | 得点 | 失点 | 勝点 |
アメリカ | 3-0-0 | 6 | 1 | 9 |
England | 1-0-2 | 1 | 3 | 3 |
日本 | 0-0-3 | 2 | 7 | 0 |
スペイン | 2-0-1 | 4 | 2 | 6 |
なお、この大会の試合日程及び試合結果などの詳細はこちらの記事をご覧ください。
東京五輪展望強:優勝候補予想
アメリカ
- FIFA女子W杯2019制覇後も絶好調。2月8日に終了したばかりの北中米カリブ海予選でも圧勝。SheBelievesカップでは2019年10月28日就任のアンドノフスキ新監督の采配が注目されるが、就任後も連勝街道をばく進中
- 東京五輪女子サッカー競技の優勝候補筆頭
オランダ
- FIFA女子W杯2019準優勝は「フロック」と言われないためにもTournoi de France Women 2020で優勝したいところだったが、準優勝。ただ、世界で4位の実力は本物でしょう
- 優勝は難しいがメダル候補
スウェーデン
- FIFA女子W杯2019第3位。注目はアルガルベカップでのドイツ戦であったが1-0負。持ち前の守備力は健在。ただ、五輪では平均年齢が極めて高いのが気になる
- メダル候補
イングランド
- FIFA女子W杯2019第4位。W杯以後元気がない。案の定、スペインに負けてしまった
- 東京でのベスト4は厳しい
オーストラリア
- 2019年2月「スタッフと選手間でトラブル」のため監督解任がありメンタル面で不安定な中、思うような結果を出せなかったW杯2019。今でもその時の出来事が尾を引いているようだ。チームとしての一体感がない。
- ベスト4は無理だろう
カナダ
- W杯後の試合結果は散々。Tournoi de France Women 2020ではほぼ期待通りの成績
- ベスト4は無理だろう
ブラジル
- W杯直後に元アメリカ女子代表監督ピア・スンドハーゲブ氏監督就任。W杯開催までの親善試合で連戦連敗したことがウソのように絶好調。その上、過去のオリンピックでは好成績。Tournoi de France Women 2020では期待通りの成績
- ひょっとするとメダル獲得なるかも?
日本
- W杯後の試合でカナダ戦圧勝・E-1選手権優勝など成長しているが、課題は山積。SheBelievesカップでもこれまでの攻守の課題が浮き彫り。だだ、東京五輪では猛暑のなか、参加国中最年少のなでしこ。若さと地の利を活かせばメダル獲得も夢ではない
おわりに
東京オリンピック本番では、どの組にエントリーされようが、どのチームもTop10チームとグループ・リーグで2試合戦うことになる。決勝戦まで進むには、なんと、Top10チームと4試合戦う。負けは絶対許されない。
なでしこジャパンはF組でイギリス(イングランド)、カナダ、チリと対戦。
グループリーグ1位突破も大いにあり得る組み合わせだ。
可能性は低いが、決勝戦へ進んでアメリカと対戦してほしい。
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