(38日目・5月28日)善通寺を散策して76番札所 金倉寺(こんそうじ)、77
番札所 道隆寺(どうりゅうじ)、78番札所 郷照寺(ご
うしょうじ)、79番札所 天皇寺(てんのうじ)、80番
札所 国分寺、善通寺市、丸亀市、坂出市を一気に回り
高松市へと入った。
5:00起床7:40発→善通寺散策9:40→10:30 76番札所 金倉寺(こんそうじ)
11:00→11:25 77番札所 道隆寺(どうりゅうじ)11:45→12:35郷照寺13:15→13:50坂
出イオンで昼食14:40→15:20 79番札所 天皇寺(てんのうじ)15:40→16:20 80番札所
国分寺16:40→17:05遍路宿(泊)
快晴。本日はいよいよ高松市へ入る予定。昨夜、本日の遍路宿に宿泊のお願いの電
話をしたのだが、お忙しいのだろうけれど断られてしまった。替わりに『いつでも予
約できる』ということでホテルの電話をお聞きし、電話をすると『チェックインは
18:00以降で、早くなれば1時間に付き1,000円のチャージ』ということらしい。なん
だかラブホテルのような雰囲気でちょっと逆にお断りして、今朝、別の遍路宿さんに
お願いして予約が取れた。あとでネットで調べると最近までラブホテルだったけれど
改装してタウンホテルにしていて家族連れも利用しているとのこと。まあ、多少の不
安要素含みだけれど、宿坊の朝食後善通寺を散策することにした。
(左:朝の善通寺、右:道案内の看板、下:境内)
(左:境内の楠の大木、右:御影堂の由緒)
空海の出生地ということで、境内の御影堂(みえいどう)を見学。ここは空海と同
じ胎内空間がバーチャル体験できるとのこと。自転車遍路の時には気にはなっていた
が寄ることもなく、今回はせっかくなので体験させていただいた。神秘空間をいろい
ろと演出されておられた。目が眩しい外に出て本堂、大師堂もお参りし寺内の散策。
立派な楠が数か所に聳えており、こういった大きな里寺の境内にはよく似合うなあ、
と思った。ただ20年前の時には境内はもっと賑やかで、屋台もずらっと並びまるで御
祭か縁日かといった感じだったけれど、随分静かなのには多少の寂しさも感じる。こ
の寺はいわば四国霊場のシンボルとでもいう寺なので、もっと賑わいのある場所でも
いいのではないか。
主なお堂にはお参りを済ませ、納経を頂き9時40分に出発。市内の里道を辿り道案
内看板に従い10:30に76番札所 金倉寺に着。門前の茶店兼お詣り用品店で、残り少な
くなってきた納札を買い、セルフサービスの茶のお接待を頂いた。お詣りと納経を済
ませ11:00に 77番札所 道隆寺を目指す。11:25町中にある 77番札所 道隆寺に着。道
隆寺は自転車遍路の時に山伏さんが護摩行をしており多くの善男善女がお詣りされて
いて近在の人も集まり賑わっていたのだが、今回は護摩行もなくたいへん静かだっ
た。その代わりと言っては何だけれど、最近テレビ番組の『出川哲朗の充電させても
らえませんか?』のロケがあって、6月4日にオンエアーとのポスターが張り出してあ
った。見たいけれど見ることができるかどうか微妙。お詣りと納経を済ませ 11:45に
出発した。
(左:金倉寺仁王門、右:金倉寺本堂)
(左:道隆寺仁王門、右:道隆寺にて、下:境内)
(丸亀城下の賑わい)
この辺りは道路も県道33号線となり、多度津町から丸亀市へと入っていく。土曜日
のせいもあってか丸亀市街は賑わっており、交通量も多い。暫く行くと丸亀城があり
久々の対面が懐かしかった。城下の市役所前ではイベントなのだろうか、フリーマー
ケットやら模擬店が出て家族連れが楽しんでいた。ちょっと寄り道の誘惑を振り切っ
て、ママチャリで駆ける。78番札所 郷照寺近くになると、宇多津町に入る。少しや
やこしいが先ほどは仲多度郡多度津町でこの先は綾歌郡宇多津町と言うらしい。
(左:郷照寺参道、右:礼拝場所、下:瀬戸大橋も近い)
12:35に78番札所 郷照寺に着。郷照寺は少し小高いところにあって、過ぎてきた丸
亀市よりこの先の坂出市の町並みがよく見える。瀬戸大橋も良く見えて感慨ひとし
お。思えば78番、あと10寺で結願だ。しかも明後日高松市内に入るとママチャリを預
け残りは歩いて回る。本当にワクワク感で、腰痛などは忘れてしまっている。13:15
に郷照寺を出発、すぐに坂出市の繁華街に入ってきた。イオンがあったので13:50に
レストランで昼食。
14:40に79番札所 天皇寺を目指して出発。天皇寺付近には八十場の水(やそばのみ
ず)と言う井戸がありその近くに名物のところてん屋さんがある。20年前はその前を
通りところてんを頂いて(注文で)、お接待でバナナを頂いた。その思いがあり、今
回もところてんを予定に入れていたのだが、店の案内板が何か所に掲げられているの
にどうしてもたどり着けなかった。諦めて、15:20 天皇寺にお詣りする。この寺は、
白峰宮と言う神社と共存している。天皇は崇徳天皇(のちに上皇)のことらしい。崇
徳院(上皇)が権力争いに敗れ遠流・幽閉された場所で上皇の怨念が漂い、それを慰
撫する寺ということらしい。『せをはやみ~』の歌にイメージする崇徳院とはまた少
し違ったイメージも。並置している神社の白峰は、明日行く予定の五色台の白峯寺
(しらみねじ)の前衛寺の里寺に併設されたのかなあとも思う。本堂、大師堂にお詣
りし納経を頂いて、本日最終の国分寺を目指す。
(左:天皇寺、右:天皇寺本堂、下:白峯神社)
(左:讃岐の国分寺、右:国分寺の納経所)
国道11号線を走り前方から左側に五色台を見てしばらく東方向を走り、一旦離れた
JR予讃線と再び合流したところが県道との分岐で、県道へと走ると国分駅で、16:20
に駅に近い 80番札所 国分寺へ到着。ここはもう高松市で国分寺の背景の五色台は市
民のシンボル的な憩いの場所のようだ。いくつかのピークがあり、最高地は大平山
(478.9h)か。全体に丘陵地帯で、ドライブウェイがあり善通寺自衛隊の用地・演習場
があり、山中をかなり古道を復元したと思われる山道の遍路道が通っている。国分寺
は四国4県すべてにあり国分寺を各地方(豪族単位か)に建立したとされる桓武天皇
のころから阿波、土佐、伊予、讃岐の4地域があり計算が合う。それはどうでもいい
話ですが、その国分寺がそれぞれ雰囲気が異なっている。すべて里寺で近在の人や遍
路で賑わいを作る寺ですが、何というか寺としての存在感が、私は讃岐の国分寺が一
番すっきりと収まる感じ。温かみと落ち着きが感じられる。お詣り、納経を済ませ今
日の朝に予約した遍路宿を探した。思ったより国分寺から離れており、少し探したが
県道沿いのうどん屋さんのようだった。挨拶して戸を開けると、ご主人が出て来られ
て店の裏の店の顧客用駐車場の向こうの普通の民家のような宿泊所に案内していただ
いた。2階建ての1階の一室で、本日はあと一人「見えられるかもしれない」というこ
とで、一階のもう一室も宿泊準備がされていた。2食付きで、食事はさすがにうどん
屋さんを本業とされておられるようで、大変美味しく頂いた。ゲストハウスのような
雰囲気で、適度のプライバシーも保たれて落ち着き、ご主人のおこころづかいの『距
離感』が良くて、私にはとても快適でした。今朝は一抹の不安を感じていたけれど、
この一期一会は素敵なものでした。
以上
(本日の移動距離 約30.5km うち歩行 11,205歩 8.32km)