【70才のタッチ・アンド・ブースト】ーイソじいの”山””遍路””闘病””ファミリー”ー

【新連載】 『四国曼荼羅花遍路-通し打ち45日の マイウェイ』

四国曼荼羅花遍路-通し打ち45日の マイウェイ 27  写真は内子町の内子座

2023-01-11 11:36:25 | 四国曼荼羅花遍路 通し打ち45日のマイウェイ 涅槃の道場(愛媛県)編
  (27日目・5月17日)  卯之町~JR大洲~内子から松山へ、路線バスで久万高原
          に登り、44番札所大宝寺。内子から高原まで歩こうかJR
          とバスにしようか随分迷って、結局JRとバスで。久万高
                                 原では歩き三昧。
   6時起床→7:30発→7:59 JR卯之町→8:28 JR大洲→番外霊場 十夜が橋→10:40 JR大
洲→10:52 JR内子→内子座ほか内子町散策→10:40 JR内子→12:12 JR松山→昼食後
12:50JR四国バス→14:58 久万中学校前→44番札所 大宝寺→16:35 遍路宿 着(泊り)     
 快晴。6時起床→7:30発→7:59 JR卯之町→8:28 JR大洲→番外霊場 十夜が橋→10:40
JR大洲→10:52 JR内子→内子座ほか内子町散策→11:40 JR内子→12:12 JR松山→昼食
後12:50 JR四国バス→14:58 久万中学校前→44番札所 大宝寺→16:35 遍路宿着(泊
り)
 43番 明石寺から44番 大宝寺までの距離は65km以上ある。標高差も500m以上。今
回の遍路を計画した時から、ここを歩き通せるかどうかは『腰次第・メンタル次第・
資金とスケジュール次第』と思っていた。宇和島あたりから考えていたが、腰・メン
タルはOKだが特にスケジュールがかなりタイトになってきた。6月5日には必ず帰阪し
なければならないし、この先も楽しみにしている横峰寺、三角寺、雲辺寺、弥谷寺、
菩提の道場の五台山から結願までの行程があり、結局卯之町からJRとバスで久万高原
町へ行くこととした。但し、途中の大洲、内子は散策して、88か所の丁度半分になる
43番大宝寺と44番岩屋寺は歩き三昧、そして交通機関の普及していなかった昔の遍路
さんにとっては、たぶん最もきつい箇所の一つであろう、山岳修験の場に、目一杯浸
ろうと決めた。
(卯之町の遍路宿さんの豪華朝食)
(遍路宿から朝の 卯之町。旧市街)
(食事場所からの中庭)

 遍路宿での朝食は豪華で大変ありがたかった。朝見ると食事の部屋の前は広い中庭
で、よく手入れされていて、この旅館の雰囲気というか風格のようなものを感じさせ
てくれる。お客さんは遍路も多いようだが、常連のような家族連れの方もおられるよ
うだ。食事部屋が合同の食堂ではなく個室になっていて、同宿の方と話すことはなか
ったが、上品な素敵な宿でした。しかも料金は普通の遍路宿さんと変わりなく、感
激。
 出発の時に女将さんから”NO WAR”のゼッケンについてのご意見を頂いた。
 「本当に戦争はだめです。どうぞ、私の分もお参りをしていただきますように。」
 と、心のこもった激励を頂き、大感激。勿論、納札を受け取っていただきました。
(すっかりきれいになったJR卯之町駅前広場)
 JR卯之町7:59発の列車に乗り、八幡浜経由で8:28大洲駅着。20年前と景色が変わっ
ているのは、通勤通学などで卯之町には結構活気があった、ということ。
 大洲駅で降りて。大急ぎで番外霊場 十夜が橋(とやがばし)に向かう。道はなるべ
く古道の遍路道を探すのだが、岩松や卯之町のような情緒もなく、ほとんどが交通量
の非常に多い国道56号線の歩道を歩く。おそらく高速道の松山自動車道工事区間のバ
イパスになっていて余計に交通量が多いのか。20年前に自転車で工事中高速道の一部
開通区間に迷い込み、慌てて次の出口を目指したことも思い出した。駅から約40分ほ
どの歩行で、十夜が橋着。56号線の橋の下で弘法大師が野宿したとの言い伝えがあ
り、横になった大師の像が置かれ、夜具や花などが供えられていた。今でも遍路さん
がここで野宿されることもあるそうだが、橋のたもとの霊場が永徳寺で、宿泊も可能
のようだ。
(左・JR大洲駅、右・十夜が橋の下の空海野宿のモニュメント)

 時間が迫ってきて、バスで駅まで戻ることにした。10:30頃に大洲駅着、40分の列
車に乗り52分にJR内子駅着。内子町は古道の遍路道の風情が残っており、大急ぎで散
策。特に有名なのは今も歌舞伎が公演される 内子座。四国では金毘羅歌舞伎の金丸座
と並んで有名。今回は内子座の中を見学して、案内のガイドの方に記念写真なども撮
っていただいた。内子ではかなり昔からの遍路さんが多くお世話になっている老舗旅
館などもあり、町の規模はこじんまりしているけれど、観光客も多く活気を感じる。
(上左・JR内子駅、上右・内子の街並み、中左・有名な内子座、中右・内子座の舞台で、下・舞台下の奈落)

 遍路道はこの先56号線とは分かれて、国道379号線、380号線へと続き、古道の遍
路道の名残や遺構も多くなってくるのだが、内子町から久万高原まで何分距離が長
く、歩きで述べ1日半はかかりそう。そこで、一旦JR内子駅に戻り、11:40発の列車に
乗りJR松山へと向かい、松山からJR四国バスで久万高原へと向かうこととした。
 11:40内子発の列車に乗り、12:12JR松山着。食事後12:50発のJR四国バスに乗車、
14:58に久万中学前停留所。バスでも長旅だった。
(久万高原町の案内看板)

それも結構な高度を登って行った。
 本日中に44番札所大宝寺にお詣りを、と思い寺への遍路道を行くと県道の歩道を
掃除している男性に声をかけられた。
 「歩き遍路?」
 「そうです。でも日程と資金の都合で所々でバスやJRに乗ってますけど、室戸の東
側と足摺岬以外はほとんど歩いてます。卯之町からここまでも私の足とお詣りや遍路
道の良さを見ていると3日がかりになるので、一旦松山へ出て大洲と内子を見学し
て、あと松山に行ってそこからバスで登ってきました。」
 「へえ、えらいもんや。よう頑張ってはるね。」
 とか話出し、ご自身はバスの運転手をしており、40年間無事故。四国も歩き遍路を
何回かしており公認先達で、その経験を生かして会社から頼まれて去年まで四国だけ
でなく秩父34観音霊場や西国33箇所のバスツアーでガイド兼任の運転で回っていたこ
と、昨年退職してこちらに移り住んでいること、44番・45番札所、三坂街道のこと等
沢山話していただいた。てっきり私より先輩かと思ったけれど、聞けば同年齢だっ
た。”NO WAR””Respect HUMANRIGHTS”のゼッケンも話題になり、
 「えらいねえ。頑張ってください。」
 と激励された。
 1時間近く話し込み大宝寺の寄り道で目算していた久万町立美術館も閉まってしま
ったどころか、大急ぎで大宝寺に向かう。16:30に大宝寺。ここは更に奥の岩屋寺の
前衛の寺のような立地なのだが、周辺の札所からかなり離れた山岳修験の雰囲気を持
った厳粛な山寺。参道から振り返れば久万高原町の街並みが見渡せる。
(大宝寺の参道と山門)
 お参りを済ませて、久万中学校の方に戻り、本日の遍路宿に帰り着いた。外見は料
理屋さんのような雰囲気だが、2階が宿泊施設になっていて、お接待の心遣いにあふ
れる素敵な宿だ。歩き遍路さんが数人と旅行客が数人、そして夕食は料理屋さんもし
ておられるのか、食事のお客さんやらで和やかな雰囲気で賑わっていた。そして夕食
のおかずは、ここでも鯛のあら。しかし唐揚げなので、食べ易かった。

 
(本日の遍路宿さんの夕食。ここでも鯛荒)                                                                      
        (本日移動距離、70.4km  うち歩行、23,604歩  17,2km)