G STAR ベルト修理

最近増えてきた、G STAR ROWのベルト修理です。
直近で見ると、エナジーより多い感じでしょうか。
この手のカジュアルなベルトは、ディーゼルが今でもダントツですが、いままで次いでエナジーだったのが、最近は塗り替わりつつあります。
人気の問題なのか、品質の問題なのか・・・
修理している側からすると、どれも品質的には似たようなものなので、それが原因で大差にはならないと思います。
どれも亜鉛のピン使ってますし。
おそらく人気が出てきて、流通量も増えてきているのでしょう。


新しい真鍮製のピンを取り付けて修理完了。


このバックルは色合いが苦労しました。
元はシルバーの塗装だったようで、それが剥げてきてというか、ほとんど剥げてるので、亜鉛の生地の色なんです。
シルバー色のニッケルメッキからダメージ加工するか、でも下地は銅メッキ、その下は真鍮というまじめに作ってるピンなので、剥がしても亜鉛色は出てこないです。
だったら黒ニッケルを剥いた方が、鼠いろっぽくなって、より近くなるかもしれません。


ねずみ色の塗装もして見ましたが、これも変です。


お客様とLINEで相談しましたが、使えるようになれば問題ないとのことなので、元のシルバー色にしました。
若干ダメージ加工して、艶は落としてあります。


最後はダブルピンです、三重県のお客様からです。
一本だけ交換するとバランス悪いですし、どのみちもう一本も強度が無い訳ですから、だったら2本替えちゃいます。
2本でも同じ料金でやってるのですが、2本をバランスよく微調整するのって結構大変なんです。


元の色は黒塗装なのでしょうか。
剥げちゃってほぼわからないです。
ソフト黒ニッケルメッキのピンが似合いそうなので取り付けました。


違和感無いですね。
しかしこのブランドはみんなバックルが剥げちゃってますし、折れるのはみんなピンの付け根ですね。
これだけ短期間に同じ症状の修理が来るのですから、まあそれなりということです。
割とリーズナブルなようですが、これだったらまじめに作ったノンブランドのもので、もっと安くていいものが沢山あると思います。

ちなみにこういった亜鉛のダイキャストでバックル作ると単価はどのくらいなのか？
気になりますよね。
ちょっと教えちゃいますｗ

ダイキャストのバックルだったら、国内で作っても、一個あたり、缶コーヒー1-2本でしょう。
もちろん大きさと言うか、グラムによります。
それにメッキが缶コーヒー1本くらい。
自販機値段なのか、スーパーでの値段なのか。
そこはまあ察してください。
海外で作ればもっと安いと思います。

ただ、作るには金型が必要で、それは１０万くらいは掛かります。
ロゴ入りなので、もしかしたらもうちょっと高いかも。
なので、大量生産すれば型代は償却できますが、生産量が少ないとそれはバックル個数割になるわけですから、単価に跳ね返ります。
一万個作れば一個当たり１０円ですが、１００個だと一個当たり1000円になります。
生産ロットも、１－２個というわけにもいきませんし、ある程度の生産ロットは必要なので、もちろん個人で作るには無理です。

これはあくまでも生産の単価の話で、ここまで来る試作やデザイン、在庫、もちろん販促活動も含まれてないので、販売まで掛かっているコストと言うことであれば、もちろんもっと高いです。

これがより丈夫な真鍮になるとどう変わるか。
多分数割アップでしょうね。
数割と言っても元の単価は数百円ですから、変化量は数十円でしょう。
もちろん生産現場での話です。
実際には工場から問屋、アパレル部品メーカーなどを経由して、単価は2-3倍になっているとは思います。
なので、数十円の差が、100円以上の差になってしまうんです。
となると、そこを削る。
当然の図式ですね。
でないと、ベルトになった時には、そこからまた問屋、お店など経由するわけですから、その差が何千円になっている訳です。
なので、結果、こういった故障が起こる。
私はこのように考えています。

しょうがないんですかね。
でも消費者からすれば壊れるのは困りますよね。

ピンの交換は２７００円（税込み）です。
修理依頼、見積もり依頼は、メールかLINEで、
画像を添えてお願いいたします。
お電話でのご質問は受けますが、
画像を見ないと受け付けはいたしませんので、
ご依頼、見積もりはメール、LINEのみとなります。
よろしくお願いします。



伊東金属製作所
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