バーバリーのトレンチコート、袖のバックル折れです。
折れた金具は使えませんので、代替の金具を使っての修理となります。
革の色を選定します。
ウエストバックルは今回修理しませんので、袖のバックルはできるだけ既存の色に合わせて、色が大きく変わらないように革を選定します。
代替の金具です。
革を貼り合わせた状態で25ミリの内径が必要ですので、通常の国内で流通している25ミリのバックルを使うと、出来上がりで狭くなってしまいます。
ですから予めバックルは27ミリ程度の内径が必要です。
このバックルはもともと革や生地を使うために作られたバックルですので、それを用います。
ドイツから代理店を通じて輸入してもらっています。
メイドイン ジャーマニーです。
交換用バックルを作って、付け替えました。
はずしたバックルはもちろんお客様へご返却します。
不要と思う方もおられるのかもしれませんが、弊社では思い出が詰まった大事なものを、弊社の判断で破棄したりはできません。
先日、バーバリーではないですが、アクアスキュータムのトレンチコートで、お客様がおっしゃるには大変珍しいモデルのトレンチコートだそうで、それを古着屋さんで偶然見つけて入手したとのことですが、残念なことにオリジナルのウエストのバックルのみが交換されていて、そのバックルをお探し中とのことでした。
弊社ではもちろんアクアスキュータムのトレンチコートもいくつも修理しておりますので、オリジナルのバックルは幾度となく修理しましたが、すべてお客様の思い出の詰まった大切なお品物ですので、たとえ不要と思われるものであっても、弊社でそれを取り置きしたりするようなことはありません。
こちらのお客様はアクアスキュータムのバックルを修理しているのだから、オリジナルのバックルが入手できるのではないか、ひとつぐらい不要になったバックルが余っているのではないかということでご連絡をいただきました。
ただ弊社では、修理いただくお客様のお品物はすべて返却しておりますし、中には初めての給料で買った大切なトレンチコートですとおっしゃるようなお客様や、母から譲り受けた大切なトレンチコートですといったお客様からご依頼があります。
バックルが傷んでいるということは、それなりにトレンチコートにも歴史があります。
そのような歴史のあるトレンチコートから外した部品には、たとえ使えなくても、部品一つ一つにも思い出は詰まっていると思います。
ですから弊社では、これらは全て返却するようにしています。
珍しいアクアスキュータムのトレンチコートを手に入れた今回のお客様は、非常に珍しいモデル手に入れたことによってどうしてもオリジナルのバックルも手に入れたいという思いに駆られたようです。
そのため、通常のモデルのトレンチコートは、おそらく自分のトレンチコートよりも価値が低いと思うようになってしまったのかもしれません。
なんとかして入手してそれを自分に廻してほしいと言うご相談でした。
珍しいモデルだからといって、人様のトレンチコートにはなにも価値が無いような言い草、たしかに珍しいか珍しくないかで言えば、価値は高いのかもしれませんが、古着屋で購入したトレンチコートと、何十年も大切に使われ、親から子へ譲ったような歴史あるトレンチコートとでは、私の価値観ではまったく比べる土俵にあがりません。
正直私はカチンときまして、人様のものを詐取してどなたかにお譲るするような仕事はしておりませんときっぱり断って、
今後仮にお客様がバックルの金具を手に入れたとしても、弊社では一切修理はお引き受けいたしませんと、きっぱりお断りしました。
ちょっと文章が長くなりましたが、かなり腹だたしかったので書かせていただきました。
弊社ではまじめに修理に取り組んでいます。
トレンチコートのバックル修理でお困りでしたら、是非ご相談ください。
修理受付は、メールかLINEで、画像送付の上、お申込みいただくようお願いしています。
お電話でのご相談も受けておりますが、お電話のみでは状態が確認できませんので、お見積りはできません。
お電話いただく場合でも、まず画像をお送りいただいてからのお問い合わせであればスムースにお見積もり出来ます。
大体の価格を知りたい場合は、弊社ホームページをご覧になってみてください。
こちらには価格を記載しています。
ブログだと年数経って価格改定した際に更新しきれないので、ブログには記載しないようにしました。
持込いただく場合、留守にするときもございます。
必ず事前にご予約ください。
持込でも画像送付はお願いします。
土日はお休みですが、LINEの場合、時間があれば可能な限り返信してます。
ただ私もお休みなので、返信に時間が掛る場合もあります。
PCメールの場合は、土日のチェックはほぼ行いませんので、お急ぎでしたらLINEが便利です。
よろしくお願いします。
伊東金属製作所
03-3886-6271
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
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